サメ映画がカンヌ国際映画祭で上映される。それだけでも前代未聞だが、『デンジャラス・アニマルズ 絶望海域』は、その常識を軽々と覆してみせた。2025年の監督週間でのプレミア上映では、作品が終わる前から観客の興奮が伝播し、ラストには拍手喝采が巻き起こったという。
本作が放つ恐怖の本質は、サメの鋭い牙だけではない。サメに魅入られた船長タッカーという存在が、物語に底知れぬ不気味さを与えている。自然の脅威と人間の狂気が同時に迫りくる状況は、観る者の逃げ道を完全に塞ぎ、精神的な圧迫感を生み出す。
今回公開された場面写真では、その絶望感が凝縮されている。暗い海に吊るされたゼファーと、海中を悠然と泳ぐサメ。対照的に、半裸で踊り狂うタッカーの姿は、理性が崩壊した瞬間を切り取ったかのようだ。どの写真も、生存本能を刺激する生々しさに満ちている。
監督は、ホラー界で確固たる評価を築いてきたショーン・バーン。主演のハッシー・ハリソンは、体当たりの演技で極限状態のサーファーを体現し、ジェイ・コートニーは悪夢のような船長像を作り上げた。カンヌが認めた問題作は、この春、日本の観客にも深い爪痕を残すことになりそうだ。


映画『デンジャラス・アニマルズ 絶望海域』
5 月 8 日(金)全国公開
【STORY】
ゼファー(ハッシー・ハリソン)は過去の傷を癒すため、オーストラリア・ゴールドコーストに逃れてきた孤独なサーファー。落ち着きを取り戻しつつあるゼファーの生活は地元の不動産業者でサーファー仲間のモーゼズ(ジョシュ・ヒューストン)との出会いによって一変する。彼とのロマンティックな一夜のあと、夜もあけぬうちにサーフィンへと海に向かった彼女は、サメ体験ツアーの船長タッカー(ジェイ・コートニー)に連れ去られてしまう。
目を覚ますとゼファーは、もうひとりの若い女性ヘザー(エラ・ニュートン)とともに船上に監禁されていた。
ただ事ではないことを察知したゼファーは、タッカーがサメに取り憑かれたサイコパスであることを目の当たりにし、タッカーの魔の手から逃れる術をさぐるのだった。助けを呼ぶ声も届かない、陸地から遠く離れた孤海で海中には危険生物(サメ)、船上には危険人物(サイコパス)という絶体絶命の中ゼファーの運命やいかに・・・・・。
【作品概要】
監督:ショーン・バーン
出演:ハッシー・ハリソン、ジェイ・コートニー、ジョシュ・ヒューストン、ロブ・カールトン、エラ・ニュートン、リアム・グレインキー
2025 年|オーストラリア|PG-12|英語|98 分|5.1ch|シネマスコープ|原題:DANGEROUS ANIMALS|字幕翻訳:永井歌子|
提供:ニューセレクト、BBB 配給:スターキャットアルバトロス・フィルム 宣伝:エクストリーム・フィルム
©2025 ANIMAL HOLDINGS PTY LTD dangerous-animals.com















