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実話なのが信じられない…ガス・ヴァン・サント監督×アル・パチーノで描く異常な人質籠城劇『デッドマンズ・ワイヤー』

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BY FRONTROW Press
実話なのが信じられない…ガス・ヴァン・サント監督×アル・パチーノで描く異常な人質籠城劇『デッドマンズ・ワイヤー』

一歩でも動けば死。そんな状況が63時間続いた。映画『デッドマンズ・ワイヤー』は、首と首をワイヤーで結び、ショットガンの引き金と連動させる装置を使った、実在の人質籠城事件を描く。想像するだけで背筋が凍るが、これが現実に起きた出来事だという事実が、作品に凄まじい説得力を与えている。

物語は、不動産投資会社に人生を狂わされたと訴える男が、役員を人質に取るところから始まる。犯人は謝罪と補償を求め、メディアを通じて自らの主張を発信する。その姿はやがて“理不尽な被害者”として世間に受け止められ、犯罪と正義の境界は曖昧になっていく。警察の包囲網の中、企業トップとの直接対話が迫るクライマックスまで、緊張感は途切れない。

監督はガス・ヴァン・サント。人間の弱さや社会の歪みを描き続けてきた彼にとって、この実話はまさに格好の題材だったと言える。派手な演出よりも、沈黙や視線が恐怖を増幅させる演出が印象的だ。

主演のビル・スカルスガルドは、狂気と哀しみを同時に抱えた犯人像を体現。人質役のデイカー・モンゴメリー、事件を追うDJ役のコールマン・ドミンゴ、そして重鎮アル・パチーノが加わり、演技合戦は見応え十分だ。

ベネチア国際映画祭での大絶賛、Rotten Tomatoes91%フレッシュという評価が示す通り、本作は単なるスリラーでは終わらない。実話だからこそ突き刺さる恐怖と問いが、日本の観客にも突き付けられる。

監督:ガス・ヴァン・サント 脚本:オースティン・コロドニー 音楽:ダニー・エルフマン
出演:ビル・スカルスガルド、デイカー・モンゴメリー、ケイリー・エルウィス、マイハラ、コールマン・ドミンゴ、アル・パチーノ
2026 年/アメリカ映画/カラー/ビスタ/105 分

公式サイト:https://kadokawa.co.jp/deadmanswire 公式 X:@KADOKAWA_pic
配給:KADOKAWA © 2025 Starlight Digital Ventures, LLC. All Rights Reserved.

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