死んだ妻が“掃除機”で帰還!? カンヌも震えた異色作『ユースフル・ゴースト』が日本上陸


死んだ妻が掃除機の姿で帰ってくる──そんな突拍子もない設定でありながら、世界の映画祭を席巻した作品が『ユースフル・ゴースト』である。2025年のカンヌ国際映画祭・批評家週間でグランプリを獲得し、さらにアカデミー賞国際長編映画賞のタイ代表にも選出。「ジャンルでは括れない」という評価が象徴するように、コメディ、ホラー、ロマンス、社会派ドラマが渾然一体となった異色作だ。
舞台は粉じん公害が深刻化するバンコク。呼吸器疾患で妻ナットを亡くした男マーチは深い喪失感の中で生きているのだが、そんな彼の前に掃除機に宿る霊としてナットが現れる。荒唐無稽な再会だが、二人は確かに再び“夫婦”として向き合うことになる。この奇妙な愛の物語は、タイに古くから伝わる怪談「メー・ナーク・プラカノーン」を現代社会へと大胆に接続したものだ。
今回解禁された本編映像では、空気清浄機に取り憑いた工場労働者の霊が暴れ出す様子が描かれる。「苦しい」「息ができない」と呻きながら激しく揺れる機械。その異様な光景を前にしても、人々は驚くほど淡々としている。「まだ売り物になるのか」と問う社長の姿は、笑いを誘うと同時に強烈な皮肉を突きつける。
主演は、タイを代表する女優であり世界的な人気を誇るダビカ・ホーン。掃除機に宿る幽霊という前代未聞の役どころを、圧倒的な存在感で成立させた。本作が描くのは、社会から切り捨てられた存在を「記憶すること」そのものが抵抗になり得るというメッセージだ。ラストで訪れる静かな感動は観る者の心に深く残る。
【作品情報】
『ユースフル・ゴースト』
【コピーライト】
© 2025 185 FILMS, HAUT LES MAINS, MOMO FILM CO.
監督・脚本:ラッチャプーム・ブンバンチャーチョーク
出演:ダビカ・ホーン、ウィットサルート・ヒンマラート、アパシリ・ニティポン、ワンロップ・ルンカムチャット、ウィサルット・
ホームフアン ほか
2025|タイ語、英語、イサーン語|タイ、フランス、シンガポール、ドイツ|130 分|原題:ผใีชไ้ดค้ ะ่ (英題:A Useful Ghost)|字幕翻訳:橋本裕充
配給・宣伝:SUNDAE(Powered by Filmarks)
公式サイト https://sundae-films.com/useful-ghost/
公式 X https://x.com/usefulghost_jp
公式 Instagram https://www.instagram.com/sundae_films/
7 月 10 日(金)より全国ロードショー













