『ノマドランド』や『フレンチ・ディスパッチ』のサーチライト・ピクチャーズが贈る最新映画『ザ・メニュー』の11月18日(金)の日米同時公開を前に、トークショー付き試写会イベント 「WELCOME TO “THE MENU” NIGHT」が開催された。(フロントロウ編集部)
映画『ザ・メニュー』が日米同時公開

太平洋岸の孤島を訪れたカップルのマーゴ(アニャ・テイラー=ジョイ)とタイラー(ニコラス・ホルト)のお目当ては、なかなか予約の取れない有名シェフ・スローヴィク(レイフ・ファインズ)が振る舞う、極上のメニューの数々。「ちょっと感動しちゃって」と、目にも舌にも麗しい、料理の数々に涙するタイラーに対し、マーゴが感じたふとした違和感をきっかけにレストランは徐々に不穏な雰囲気に。なんと、一つ一つのメニューには想定外の“サプライズ”が添えられていた… 。果たして、レストランには、そして極上のコースメニューにはどんな秘密が隠されているのか? そしてミステリアスな有名シェフ・スローヴィクの正体とは…?

映画『ザ・メニュー』の監督は、本年度ゴールデングローブ賞3冠に輝いたHBOのドラマシリーズ『メディア王〜華麗なる一族〜』のマーク・マイロッド。製作は映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』『ドント・ルック・アップ』のアダム・マッケイと、ブラックユーモアを交えた風刺が得意な製作陣によって、笑いのスパイスに彩られた極上のサスペンスに仕上がっている。
「WELCOME TO “THE MENU” NIGHT」が開催
そんな『ザ・メニュー』の11月18日の日米同時公開を前に、トークショー付き試写会イベント「WELCOME TO “THE MENU” NIGHT」が開催された。会場は映画のパネルや映画の舞台となる高級レストラン「ホーソン」のロゴで彩られ、高級レストラン「ホーソン」に迷い込んだかのような没入感のなか映画を鑑賞したゲストたち。



トークショーでは、ドラマ『深夜食堂』や映画『かもめ食堂』など数々の映像作品で料理を担当してきたフードスタイリストの飯島奈美氏が映画について、「料理の作り手としては、本作のシェフは極端ですけど気持ちはわかる気もします」と本音を明かすと、「全身全霊を捧げて、素材選びから料理を作って、その一皿を出すために色々なことをするわけです。人が作っているものを食べているということを忘れちゃいけないな、野菜を作る人がいて、それを作るシェフがいて、と想像力を働かせて感謝して食べなきゃいけないなと改めて思いましたね」と説明。続けて、「本作を観た日は茫然としていたんですが、それ以来、外にご飯を食べに行くと『本当においしかったです…!』と頭のどこかによぎるような。そういうことがしばらく続いていました(笑)」と言って会場を笑わせた。
そして話は、ハイエンドグルメ界の裏側へ。笑いと風刺が効いたサスペンスである本作は、“高級グルメ界に敬意を示したい”という監督の強い思いから、料理は三つ星シェフのドミニク・クレンが脚本を読みながら考案し、映像でも料理や料理人の美学をとらえることにこだわった。劇中では、シェフだけでなく給仕スタッフもキッチンスタッフも全員が一流だったが、飯島氏は、「海外の2つ星のシェフの友人に『肉は何を使ってひっくり返すの?』ときいたところ、スプーンで返すらしく…、フォークだと傷つけるからという理由みたいです」という、高級グルメ界ならではのエピソードを明かした。



飯島氏が劇中で最も印象的だった料理は、最初に出てきた“牡蠣とミニョネットソース(お酢とエシャロットを混ぜた酸味のきいたソース)のレモンキャビア添え”だったそうだが、その後の、“石や自然のものを使用した器で提供される料理”や“パンが載っていないパンの料理”などは、料理のプロである飯島氏でも驚かされるメニューだったよう。そして、梅干し、昆布、あおさといった日本の食材が使用された料理も登場したことに対しては、「実際に本場のフランス料理にも日本の食材が使われることがあるのですが、和食でもフレンチマスタードを使った酢味噌を使うことがあり、フレンチと和食は近づいている感じがしますね」と分析した。
キャストの話になると、MCの奥浜レイラ氏から料理オタクのタイラーについて、「アイデンティティとなっていた“料理”というものに対して心がポキっと折れてしまうような展開があり、ニコラス・ホルトにこういう役をやらせるとピカイチだなと」という発言が。レイフ・ファインズ、アニャ・テイラー=ジョイ、ニコラス・ホルトのほか、大英帝国勲章を受章しているジャネット・マクティアやハリウッド名声の歩道に名を刻むジュディス・ライトなど多くの演技派が出演している『ザ・メニュー』はアドリブが多く許された作品で、キャスト同士の演技のぶつかり合いも楽しめる作品。アニャとニコラスも、フロントロウ編集部とのインタビューで、演技をしながらほかの俳優たちの演技にうっとりしてしまったと語っていた。
最期にトークショーは、「『ザ・メニュー』はモダンと自然の融合という感じでしたね。料理もおしゃれですが、食べにはいきたくないですね(笑)」「皆さん、料理は味わって食べましょう…」というコメントで締めくくられた。おしゃれなのに食べたくない? 料理を味わうときはしっかり? いろいろと含みがあったコメントの真実を知ることができる映画『ザ・メニュー』は11月18日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー。(フロントロウ編集部)















