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『BEEF』シーズン2、批評家スコア87%が示す「越えられない壁」とは

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『BEEF』シーズン2、批評家スコア87%が示す「越えられない壁」とは
Lee Sung Jin, from left, Carey Mulligan, Charles Melton and Oscar Isaac attend the special screening of Netflix's "Beef" season two at Regal Union Square on Wednesday, April 15, 2026, in New York. (Photo by Evan Agostini/Invision/AP)

 Netflixアンソロジードラマ『BEEF/ビーフ』のシーズン2が日本時間4月16日に公開され、批評家スコア87%を記録した。前シーズンの98%には届かないなか、豪華な新キャストが見せた存在感と描かれた社会批評をめぐって、X上でさまざまな議論が巻き起こっている。(フロントロウ編集部)

全キャスト刷新で帰ってきた『BEEF』、主演は豪華な4人

 クリエイターのリー・ソンジンが手掛ける『BEEF/ビーフ』は、毎シーズン物語もキャストも刷新されるアンソロジー形式のドラマシリーズだ。シーズン1で怒りをぶつけ合う2人を演じたスティーブン・ユンとアリ・ウォンは登場せず、まったく新しい人物たちの物語が展開される。

 シーズン2で主役を担うのは、『エクス・マキナ』や『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』で知られるオスカー・アイザックと、映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したキャリー・マリガン。さらに映画『プリシラ』主演のカイリー・スパエニーと、ドラマ『リバーデイル』で知られるチャールズ・メルトンが脇を固める。実力派が揃い、シーズン1とは異なる顔ぶれながらも高い期待感を持って迎えられた。

 舞台は高級カントリークラブ。そこで働くカップルたちの野心、階級格差、そして結婚の亀裂を描く物語だ。リー・ソンジンは米メディアのインタビューで、本作が「自身の体験から引き出された」ものだと明かしており、身近な人間関係の摩擦が物語の核心にある点はシーズン1から変わらない。

批評家スコア87%が示すものシーズン1の98%との差

 米Rotten Tomatoesの批評家スコアはシーズン2で87%を記録した。前シーズンの98%という高い水準には届かないものの、英NMEのジェームス・モットラム氏はシーズン2を高く評価している。

 強みとして多くの批評家が口を揃えるのが、オスカー・アイザックとキャリー・マリガンの圧倒的な存在感だ。2人が生み出す「電気的な予測不能性」と、撮影監督ジェームス・ラクストンによる美しいビジュアルは、前作から変わらない高い質を担保している。また米Rotten Tomatoesのレビューによれば、フィナーレの舞台が韓国に移り、映画『パラサイト』やパク・チャンウク監督の美学を彷彿とさせる演出が展開されるとあり、映画ファンの間でも話題となっている。

 一方、批評家から挙がった課題も鋭い。シーズン1が持っていたダークコメディのテンポが薄まり、物語の広がりが逆に散漫さを生んでいるという指摘がある。また「誰一人応援できるキャラクターがいない」という声は、好みの差を超えて複数のレビューに共通して現れており、好き嫌いが分かれる要因になっている。

「シーズン1を超えたか」という問いがXで飛び交う理由

 X上では公開直後から「シーズン1を超えたか否か」という議論が収まらない。批評家スコアの差は約11ポイントだが、シーズン1の衝撃があまりに大きかったからこそ、シーズン2への目線は厳しくなりがちだ。一方で、シーズン1以上だと評価する視聴者の声も見られた。

 キャストを全員入れ替えながらも同じクリエイターが同じテーマを掘り下げるアンソロジー形式は、続編として比較されやすい宿命を持つ。87%という数字は決して低くはないが、「98%の呪縛」から逃れることの難しさもまた、この作品を語るうえで避けられないテーマになっている。シーズン1とは切り離してフラットに向き合った時、このシーズン2が何を語りかけてくるのか——それを確かめるために再生ボタンを押す価値はある。

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