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卵から孵ったのは何だったのか。『ハッチング』がYouTubeで無料配信

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BY FRONTROW Editorial Dept.
卵から孵ったのは何だったのか。『ハッチング』がYouTubeで無料配信
画像提供:ギャガ

少女が森で拾った卵を、こっそりベッドで育てる——フィンランド発のホラー『ハッチング -孵化-』が、8月21日18時からギャガ公式YouTubeチャンネルで無料配信される。同じ監督の最新作『ナイトボーン -夜哭-』の公開を記念した、期間を区切ってのプレミア配信だ。(フロントロウ編集部)

最新作の公開前に、前作をまるごと観られる

北欧・フィンランド発のチャイルド・スリラー『ナイトボーン -夜哭-』がファンタジア国際映画祭で最優秀作品賞と最優秀演技賞を同時に持ち帰ったのは、7月末のことだった。それから半月ほど、8月28日(金)の日本公開に向けて、今度は少し毛色の違う知らせが届いた。監督ハンナ・ベルイホルムの前作を、料金を払わずに観られるという。

無料配信されるのは、2022年のサンダンス映画祭に正式出品された長編デビュー作『ハッチング -孵化-』。8月21日(金)18時から、ギャガの公式YouTubeチャンネルでプレミア配信される。新作の公開記念という位置づけで、配給のギャガによると、『ハッチング -孵化-』で築いた世界観が『ナイトボーン -夜哭-』でどう進化を遂げたのかを、あわせて楽しんでほしいという狙いがある。

新作の予習として前作を配信する試みは珍しくないが、劇場公開の直前に長編をまるごと開放するのは、それなりに思い切った判断だ。裏を返せば、新旧を並べて観たときにこそ本領が見えるという自信の表れでもある。

https://youtu.be/2fTggnCaUm4

卵を抱いた少女と、羨まれる家族

『ハッチング -孵化-』は、森で拾った卵を少女が密かに育てるうちに、得体の知れないものが孵ってしまう物語だ。解禁されている場面写真には、花柄の壁紙に囲まれた寝室で、ぬいぐるみを押しのけるほどに膨れ上がった卵を少女が抱きかかえる姿が写っている。かわいらしいはずの子ども部屋の道具立てを一つずつ不吉に反転させていく画作りは、そのまま最新作『ナイトボーン -夜哭-』にも引き継がれている。

ベッドの上で巨大な卵を抱きかかえる少女
画像提供:ギャガ

日本版ポスターに刷られたコピーは「家族は知らない、私だけの秘密」。その下には「誰もが羨む“幸せな家庭”で少女の抑圧された感情が<卵>に満ちる時、悪夢は生まれる」と添えられている。抑圧された感情が形を持って外に出てくる、という寓話の骨格をそのまま怪物の造形に落とし込んだ点が、本作が「戦慄の北欧イノセントホラー」と紹介される理由だろう。主演はシーリ・ソラリンナ、母親役をソフィア・ヘイッキラが演じ、ヤニ・ヴォラネン、レイノ・ノルディンが脇を固めている。

『ハッチング -孵化-』日本版ポスター
画像提供:ギャガ

『ミッドサマー』以降に日本へ届いた「北欧ホラー」

配給側が今回あわせて紹介したのは、この夏に観たい“北欧ホラー”のセレクトだ。日本でこのジャンルの存在感が一気に増したきっかけは『ミッドサマー』の大ヒットで、以降『ボーダー 二つの世界』や『イノセンツ』といった作品が続けて紹介されてきた。

美しい自然と洗練された暮らし、というイメージの裏側で、北欧ホラーは神話や民間伝承、静寂に包まれた森、人間の深層心理といった要素を組み合わせてくる。悲鳴を上げさせる派手な脅かしよりも、当たり前の日常がじわじわ侵食されていく後味の悪さのほうに重心がある、というのがこのジャンルの共通項だ。ベルイホルム監督の2本も、まさにその系譜に置かれている。

そして新作『ナイトボーン -夜哭-』が扱うのは、子どもを望んだ夫婦の物語だ。サーガとジョンは理想の子育てを夢見て、サーガの故郷であるフィンランドの森深い田舎町へ移り住み、やがて待望の子を授かる。だが生まれた我が子に、サーガは拭いきれない違和感を覚える。「この子は、何かがおかしい」——不安は恐怖に変わり、やがて狂気へと暴走していく。産声が祝福ではなく“災い”として響く、というのが本作の出発点だ。

『ハッチング -孵化-』は8月21日(金)18時よりギャガ公式YouTubeチャンネルにて無料配信。『ナイトボーン -夜哭-』は8月28日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国順次公開される。

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