グレタ・ヴァン・フリートの3年ぶりのニュー・アルバム『パレス・フォー・ザ・ピープル』が10月9日に発売されることが決まったのは、今年7月末のことだった。あれから約1カ月半、公式YouTubeでアルバムのトレーラー映像が公開された。同時に、タイトルにある”宮殿(Palace)”が何を指しているのかを、メンバー自身が明かしている。(フロントロウ編集部)
「僕たちにとっての”宮殿”は音楽そのもの」
アルバム名を説明したのは、ベースとキーボードを担当するサム・キスカだ。ライヴ会場やSNSで声をかけられる経験を重ねるうちに、その意味に思い当たったのだという。
「”この人は親友です。あなたたちの音楽やライヴで出会ったんです”って声をかけてもらうことが本当に何度もある。それで気づいたんだ、僕たちにとっての”宮殿”(Palace)は音楽そのものなんだと」
つまり『パレス・フォー・ザ・ピープル(人々のための宮殿)』とは、バンドが建てた豪奢な城の話ではなく、リスナー同士が出会う場所としての音楽のことだった。ギターのジェイク・キスカは、作品そのものについてこう語っている。
「これは間違いなくグレタ・ヴァン・フリートのアルバムであり、本質はロックンロール・アルバムだ。そしてその核心はすごく現代的なアルバムだ」
ツアーを離れ、テネシーで書きかけの曲を掘り起こした
制作が行なわれたのは2026年春、テネシー州のスタジオ。共同プロデューサーには、ターンスタイルやエミネム、フィオナ・アップルらを手がけてきたマイク・エリゾンドを迎えた。
ツアーから離れて創作だけに集中するという、このバンドにとっては珍しい進め方だったという。過去の未完成のデモや書きかけの楽曲を掘り起こしていくうちに、新たな曲も次々と生まれ、結果として創作意欲はかつてないほど高まったと説明されている。先行して公開された、本能的なロック・スピリットが刻まれた「プレイ・ユア・ゲームス」と、力強いロック・バラード「ソー・ユー・スタンド」は、その過程から生まれた2曲だ。
日本盤はSHM-CD仕様、先着購入特典も
日本盤アルバムには先着購入特典が付くことも決定した。日本盤のみSHM-CD仕様で、価格は3,300円(税込)。発売日は10月9日で、試聴・予約はすでに受け付けられている。
グラミー賞受賞歴を持つバンドが、3年をかけて「人々のための宮殿」と名づけた一枚。その扉が開くまで、あと1カ月を切った。
なお、バンドの日本での知名度を押し上げたのは、レッド・ツェッペリンを思わせる轟音とハイトーンで注目を集めたデビュー当時の評価だったが、近年はサイケデリックやプログレッシヴ・ロックの要素を取り込みながら作風を広げてきた。「本質はロックンロール・アルバムだが、核心は現代的」というジェイクの言葉は、その歩みをそのまま言い当てているようにも聞こえる。



















