20歳のシエナ・スパイロが、全英シングル・チャートで自身初の1位を獲得した。デビュー・アルバムの収録曲が、チャートインから10週をかけて32位から首位へ。12年ぶりとなる最年少記録も生まれた。(フロントロウ編集部)
32位からの10週間
UK出身のシンガーソングライター、シエナ・スパイロ(SIENNA SPIRO)の「グレート・エクスペクテーション」(Great Expectation)が、最新の全英オフィシャル・シングル・チャートで自身初となる1位を獲得した。
注目したいのは、その上がり方だ。同曲がチャートに初登場したのは7月で、順位は32位。大きく騒がれる位置ではなかった。そこから週を追うごとに順位を上げ続け、チャートイン10週目にしてついに首位へ到達した。初動で跳ねた曲ではなく、聴かれ続けた末に1位まで押し上げられた曲ということになる。
「グレート・エクスペクテーション」は、今年7月3日にリリースされたデビュー・アルバム『ビジター』(Visitor)の収録曲。シングルとして大々的に切られた曲ではなく、アルバムの3曲目に置かれていたナンバーだ。

12年ぶりの最年少記録
この1位によって、シエナはもうひとつの記録を手にした。全英シングル・チャートで1位を獲得した最年少の英国人女性アーティストという記録で、2014年のベッキー・ヒル以来、12年ぶりの更新となる。シエナは2005年ロンドン生まれの20歳だ。
もっとも、デビューからの歩みを振り返れば、驚くべき話でもないのかもしれない。SNSに投稿したカバー動画が注目を集め、2024年5月にシングル「NEED ME」でCapitol Recordsからデビュー。2025年10月の「Die On This Hill」で自身初の全英シングル・チャートTOP10入りを果たし、Spotifyのグローバル・チャートでもTOP10に入った。デビューからわずか2年で、Spotifyの月間リスナー数は2,900万人を超えている。
デビュー・アルバム『ビジター』も全英2位・全米9位と、いきなり高い位置で迎えられた作品だった。英国人女性アーティストのデビュー・アルバムが初登場で全米TOP10に入るのは、2018年のエラ・メイ以来のこと。アルバム発売週には「Material Lover」「Die On This Hill」「Great Expectation」の3曲が全英シングル・チャートに同時ランクインしている。そのうちの1曲が、いま単独で頂点に立った。
ワンリパブリックのライアン・テダーは彼女の歌声を「アデル以来の最高の歌声」と評し、英BBC Radio 1は「百万人に一人の逸材」と呼んだ。エタ・ジェイムスやエイミー・ワインハウスを彷彿とさせる感性は、サム・スミス、エルトン・ジョン、サブリナ・カーペンター、SZA、ハリー・スタイルズ、マーク・ロンソンといった面々からも評価されている。MTV Video Music Awards 2026では「Best New Artist」にノミネートされた。
ライヴで聴かせる「グレート・エクスペクテーション」
チャートの数字だけでなく、ステージでの手応えも積み上がっている。今年8月に出演した米サンフランシスコの大型音楽フェスティバル「Outside Lands」で披露された「グレート・エクスペクテーション」のライヴ映像が公開中で、音源よりもさらに太い声が楽曲を運んでいく。
ライヴ活動を本格化させたのは2025年からと日は浅いが、サム・スミスのニューヨーク公演へのゲスト出演やテディ・スウィムズの全米ツアーへの帯同を経て、2026年3月に始まった自身のヘッドライン・ツアー「The Visitor Tour」は発売開始から数秒で全日程がソールドアウトした。「Montreux Jazz Festival」「Lollapalooza」「Outside Lands」など、世界各地の大型フェスにも名前が並ぶ。

日本のファンにとっての本番は、年明けだ。シエナ・スパイロは2027年1月4日、東京・豊洲PITで自身初となる来日公演を開催する。開場18時・開演19時、チケットはオールスタンディング12,000円(税込・別途1ドリンクオーダー)。全英No.1アーティストとなって迎える初の日本公演になる。



















