パリの星付きレストラン「MoSuke(モスケ)」を率いるシェフのモリ・サコが、初めて日本を旅した。その道のりを追ったドキュメンタリーシリーズ『FOOD SAMURAI』が、9月30日(水)からディズニープラスで配信される。配信は日本・フランス・アメリカで同時に始まり、全6話(各26分)。予告編も公開された。(フロントロウ編集部)
フランス料理界でいま最も熱いシェフ
モリ・サコはフランスの料理番組『Top Chef』で名を知られるようになったシェフだ。父はマリ、母はセネガルの出身で、20代で初めてミシュランの星を手にした。オーナーを務めるパリの「MoSuke」では、フランス料理をベースにアフリカと日本の食文化を掛け合わせた皿を出している。米タイム誌の「TIME100 NEXT(次世代の100人)2023」にも選ばれ、同誌の表紙を飾った。
店名には由来がある。本人は作中で、フランスと日本とアフリカが交わる店をつくろうと文化の接点を探すなかで、弥助という人物に出会ったと振り返っている。弥助は数世紀前にアフリカから日本へ渡り、侍になった男だ。「店名はモリから“モ”、弥助から“スケ”」とサコ。今回の旅も、その弥助の足跡をたどる形で進んでいく。

名店で修業し、最後は大阪の屋台で弁当を売る
サコが幼い頃から憧れ、自分の料理にも取り入れてきたのが日本の食文化だった。旅の相棒は、長年コンビを組むパティシエのテオ・セグルタン。サコたちは『銀座しのはら』『鮨かねさか』『焼鳥おみ乃』『てんぷら 近藤』など、ミシュランの星を持つ日本の名店を訪ね、焼き鳥の焼き方や鮨の握り方を名匠たちから教わる。
サコに課されたのは、日本の「五大」とされる水・地・火・風・空を体で覚え、それをひとつの弁当にまとめるという挑戦。仕上げた弁当は、大阪のにぎやかな路地に出した屋台で実際に客へ振る舞う。星付きレストランの料理を屋外の弁当として届けるのが、この旅最大のミッションだ。

修業の合間には、漁船に乗って漁師と一緒に海へ出たり、京都の世界遺産・高山寺にある国宝「石水院」を訪ねたり、茶畑を歩いたり、日本の武道に挑んだりもする。但馬牛の畜産農家では飼育の方法に目を見張り、広島では原爆を体験した女性から、限られた食材で家族の空腹を満たすために広まったお好み焼きの話を聞く。

オマール・シーとピエール・ガニェールも登場
特別出演者も豪華だ。『最強のふたり』や『アイ・ワズ・ア・ストレンジャー』で知られるフランスの俳優オマール・シーは、サコの挑戦について「移民として(ミシュランの)星を獲るのは並大抵じゃない。彼の苦労が分かるから刺激や力をもらえる」と語った。日本のレストランでも腕を振るってきたミシュラン3つ星シェフのピエール・ガニェールは、「日本は奥深い国だ。驚きもあれば謎もある。物事の捉え方が違う」とコメントしている。

監督・脚本を手がけたのは、フランスの製作・配給会社Cocinor(コシノール)を率いるエリック・ネボ。『去年マリエンバートで』などに携わってきた老舗を祖父と大叔父から引き継いだ人物だ。ネボ監督は、すでにスタイルを確立したサコが異なる文化の前で再び「学ぶ人」になる時間を見つめたかったと明かす。シリーズの最後には、サコが娘のために料理をする場面があり、監督は描きたかったことのすべてがそこにあったとしている。
『FOOD SAMURAI』は9月30日(水)からディズニープラスで配信。


















