2024年の映画『チャレンジャーズ』でゼンデイヤ、ジョシュ・オコナーと共演し、大きな注目を集めたマイク・ファイスト。しかし、その後の約2年間、彼はほとんどスポットライトから離れていた。その理由を米Peopleのインタビューで明かした。(フロントロウ編集部)
「スタミナが足りない」
米Peopleに語ったファイストの言葉は、意外なほど率直なものだった。「再調整が必要だと痛感した。この業界にも世の中にも、雑音があまりにも多すぎる」
ブレイク後、多くの俳優が勢いを維持しようと次々と作品に出演するなか、ファイストは意識的にそうしなかったという。「みんなひとつのことをやり遂げると、すぐ次に進んでいく。その勢いを維持したがる。でも自分にはそのスタミナがない。マラソンランナーではないんだ」
ファイストはブロードウェイの舞台でキャリアを築き、『ディア・エヴァン・ハンセン』でトニー賞にノミネート。その後、スティーヴン・スピルバーグ監督の『ウエスト・サイド・ストーリー』に出演し、映画界でも注目を集めた。
匿名でいられた自由を失った
活動から距離を置いたもうひとつの理由が、「世間の視線」だった。『チャレンジャーズ』以降、街で自分に向けられる視線が一変し、その変化に適応するのが難しかったという。
「以前は外を歩けたし、近所のコーヒーショップに行けたし、知らない人と普通に話せた。誰でもない人間として振る舞えたし、そのおかげでむしろ正直でいられた」とファイストは振り返る。しかし、知名度が上がってからは街で気づかれるようになり、以前のような匿名性を失った。
オハイオ州出身の彼にとって、地元コロンバスは「マトリックスの外にある現実世界」のような場所。そこでは高校時代の友人たちが、今も変わらず「マイク」として接してくれるという。
さらに、個人的な出来事も重なった。『チャレンジャーズ』の公開前後に父親と祖父を相次いで亡くしており、プロモーション活動は深い悲しみのなかで行われていた。
約2年ぶりに本格復帰
ファイストが出演する新作は、Netflixのリミテッドシリーズ『East of Eden』。2026年10月1日より配信されている全7話の作品で、ゾーイ・カザンがクリエイター、脚本家、共同ショーランナー、製作総指揮を務める。ファイストはフローレンス・ピュー、クリストファー・アボットらと共演し、チャールズ・トラスクを演じている。
再び注目を浴びることは「大きな一歩」だと彼は認める。「これが自分の苦手な部分だ。キャラクターをまとって世界の前に立つ方が、素の自分でいるよりずっと楽。散歩しながらこのインタビューに応じているだけでも、自分にとっては大きな進歩なんだ」と語った。
カザンも、そんなファイストの姿勢を高く評価している。若くして評価を得た俳優のなかには、それを当然のものとして受け止め、深く自問しなくなる人もいるとしたうえで、ファイストが自分に正直な生き方を追求していることを称賛した。


















