『DIGGER/ディガー』のプロモーションで来日していたトム・クルーズが、若手俳優たちが集まるトークセッションの場に、映画『国宝』の李相日監督とともにサプライズで姿を見せていた。その様子を収めた特別映像が10月14日に解禁された。(フロントロウ編集部)
誰が来るかは知らされていなかった
10月5日から7日までの3日間、トムは『DIGGER/ディガー』のワールドツアーの締めくくりとして日本に滞在した。東京での会見やMAPPA EXPOへの来場などが続いた来日期間中に、次世代の俳優たちに向けたこの場も設けられていた。
参加した若手俳優たちに伝えられていたのは、「監督×俳優の特別トークセッション」という名目だけ。誰が登壇するかは知らされていなかった。そこへ現れたのが、李監督とトム。会場から驚きの声があがるなか、トムは「未来を背負って立つみなさんの前でお話出来ることがとても光栄です。また素晴らしい監督と、この時間を共有出来ることを光栄に思います」とあいさつした。


李相日監督「ベストが更新された」
李監督は、昨年のアカデミー名誉賞の授賞式を会場で見届けていた。トムが映画界への功績を讃えられて受賞し、プレゼンターを務めたアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督からトロフィーを受け取った場だ。ふたりのスピーチを聞いた時から、初タッグとなる本作を心待ちにしていたという。
石油採掘会社の傲慢なCEOディガーが、自分の欲深さから地球滅亡の危機を招いてしまう本作。李監督は「風刺劇ですが、それすらも超越して、現代の我々の目に映る戦争や災害がいかに人間によって、人間にもたらされているか、その本質を解明しようとしていて、笑えるんですね。あまりに馬鹿馬鹿しくて。ただ、笑えると同時に本当に恐ろしい」と評した。
トムの演技については「あまりにも今までとは違う存在感で登場してくれていて素晴らしいんです。トムさんの長い経歴の中で、僕は間違いなくベストが更新されたな、本当に素晴らしい俳優さんだなと改めて思いました」と最大級の言葉を贈っている。

これを受けたトムも、李監督の作品について「あなたの映画が大好きです。素晴らしい監督だと思う。才に溢れていて。本当に美しい映画でした」と返し、ふたりの映画人がお互いへの敬意を言葉にし合った。

屋根の上で星を眺めていた少年時代
後半、トムは目の前の若い俳優たちに向けて、自分の原点を語った。「アメリカとカナダで育ちました。4歳の頃から世界を旅したかったんです。とにかく冒険を求めていて、パラシュートだって。よく子供の頃に屋根に上って星を眺めていました」。
そして「みなさんに願うことは、冒険をして、いつも創造していくことです」とエールを送った。映画が好きで俳優を夢見た子ども時代のこと、作品づくりや演技とどう向き合ってきたか。トムは、生徒たちを“未来”と呼びながら言葉を重ねた。隣の李監督はうなずきながら耳を傾け、時には生徒へのアドバイスも添えたという。

トム自身が「この役を演じられるようになるまで40年かかった」と語るディガー役。『トップガン』第3弾の制作も正式に発表され、改めて注目が集まるなか、俳優人生45年目のトムの新しい顔を見られるのが本作だ。『DIGGER/ディガー』は全国の映画館で上映中。



















