テイラー・スウィフトが、LGBTQ+コミュニティへの差別禁止を求めて、再び政治的発言をした。(フロントロウ編集部)

テイラーが再び政治的発言

 毎年6月をLGBTQ+の権利を啓発するプライド月間としている欧米諸国。その初日に、テイラー・スウィフトが共和党の上院議員に手紙を送ったことをSNSで明かした。

 2018年にキャリア史上初めて政治的発言をした結果、投票する時に必要となる有権者登録の数を激増させ、全米に大きな影響を与えたテイラーは、シンガーとしての自身の音楽のルーツがあり、音楽制作の拠点としているナッシュビルがあるテネシー州のラマー・アレクサンダー上院議員宛てに、平等案を支持するよう求めた長文の手紙を送った。

 その手紙には、LGBTQ+コミュニティの人々が、あらゆる場面において権利を保護されるように明記されており、性的指向や性自認を理由に差別することを禁止する平等案への支持を求めた。

画像1: テイラーが再び政治的発言

 また、文中には64%のテネシー州民が平等案を支持しているという調査結果や、政党を超えた大多数のアメリカ国民が、LGBTQ+の人たちの差別からの保護に賛同していることを数字で表し、平等法に反対票を入れることは、ほとんどのテネシー州民だけでなくアメリカ国民全体の願いに反することだと主張した。

 さらにテイラーは、これまで政治的発言を控えていた大きな要因である、自身の音楽のルーツであるカントリー・ミュージックが人気なテネシー州を含む地域に多い保守層(共和党支持者)から支持される共和党のドナルド・トランプ米大統領についても言及。

 トランプ大統領の平等法における声明に隠れる「異性愛やシスジェンダー(※身体的性別と自分の性自認が一致していている人)以外の人は、モラル的にどこかおかしい」とする姿勢を「個人的に受けつけられない」と強い口調で否定した。

画像2: テイラーが再び政治的発言

手紙を書いた理由

 テイラーはインスタグラムのコメント欄にも長文のメッセージを載せ、LGBTQ+コミュニティの人々が真の平等を手にすることへの強い思いを明かすとともに、手紙を送る経緯や、それを送ることの意味、そしてより多くの人が行動を起こすことの大切さを訴えた。

【コメント全訳】

「ハッピー・プライド・マンス!!!! お祝いしたいことがたくさんありますが、この国のみんなが本当の意味で平等に扱われるには、まだ長い道のりがあります。先日、雇用・住宅・教育・公共の宿泊施設においてLGBTQの人々を差別から守る平等案が可決されたという素晴らしいニュースがありました。次は議会に法案が提出されます。そこで私は、プライド月間がスタートするにあたり、私の(住む州の)上院議員に、平等法案が通ることに私がどれほど強い気持ちを持っているのか説明する手紙を書くことに決めました。あなたも手紙を書くことを強くお勧めします。ハッシュタグ#lettertomysenator(上院議員に手紙を)であなたたちの手紙を読むことを楽しみにしています。
 
現段階では、平等案の選挙がいつ行なわれるのか情報がないですが、政治家は公職に就き続けるためには当選する必要があります。当選するには投票する「人」が必要です。多くの人々からの圧力は、政治家にポジティブな行動を起こさせます。だからこそ、私はchange.orgで、上院議員に平等法を支持するよう請願書を作りました。
 
我が国の市民を守るための保護の欠如は、LGBTQの人々を脅かしています。彼らは、ホモフォビック(同性愛者への嫌悪)やトランスフォビック(トランスジェンダーへの嫌悪)を抱く上司や家主によって、人生を一変させられるかもしれないという恐怖を抱えて生きていかなけばなりません。実際に、憎悪や偏屈を言われる人がいて、それに対して法的に何もできないことは、最低なことで許せません。
 
だからこそ、国家レベルで、私たちの法律が、すべての市民を本当の意味で平等に扱うように、この(手紙での)要求で私たちのプライドを見せつけようではありませんか。プロフィールのURLをクリックして署名してください」

 そう長文メッセージを載せたうえ、署名運動までスタートさせて、プライド月間の幕開けを祝福したテイラー。

 2018年から政治的なメッセージを残すようになったテイラーだが、彼女の音楽ではまだこうしたメッセージは現れていない。しかしテイラーは、来たるニューアルバムは「政治的メッセージが隠れている」と独DPAのインタビューで話していた。(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.