「スパイダーマンのMCU除外」にマーベル俳優たちが反応
ソニー・ピクチャーズがマーベル・スタジオとのパートナーシップを解消する可能性が報じられ、トム・ホランド演じるスパイダーマンがMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)から除外されるかもしれないと危機感を覚えるファンが続出するなか、MCU作品に出演する人気俳優たちも、今回の騒動についてリアクションした。
2011年公開の映画『マイティ・ソー』以来、ホークアイを演じているジェレミー・レナ―は、インスタグラムに神妙な面持ちのホークアイの写真を投稿し、ソニー・ピクチャーズの公式アカウントに宛てて、「やあ、ソニ・ピクチャーズ、スパイダーマンをスタン・リーとマーベルに返してくれないか。お願いだ。よろしく。#おめでとう #スパイダーマン最高 #お願い」と呼びかけ、スパイダーマンの“MCU残留”を懇願。
さらに、映画『デッドプール』に主演するライアン・レイノルズも、MCUから除外されてしまうかもしれないスパイダーマンを何とか救って欲しいと「スパイダーマンとデッドプールの共演作を作ってもらえますか?」とツイッター上で呼びかけてきたファンに対して、「いいよ。でも、観られるのは僕の心の中だけだね」と悲し気に返信していた。
You can. But you can only see it in my heart.
— Ryan Reynolds (@VancityReynolds) August 20, 2019
スパイダーマンのMCU離脱の可能性にまつわる報道を受け、混乱したファンたちから“悪者扱い”されてしまったソニー・ピクチャーズは、抗議運動まで勃発したことも考慮して、伝えられている情報には誤解があると声明を発表。
これまでにもトムが主演を務めた『スパイダーマン:ホームカミング』と『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の2作を手がけ、『アベンジャーズ』シリーズほかMCU作品のすべての指揮を任されているマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が「仕事を抱えすぎている」との懸念も踏まえ、ディズニー側の意向で今後制作されるスパイダーマンの映画のプロデューサーを退くことになったと説明した。
収益配分を巡る交渉が決裂
今回のスパイダーマンのMCU除外の可能性を巡る騒動をおさらいすると、その背景には、6月に公開された『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』が好調となっていることを受け、ディズニー側がソニー・ピクチャーズに対して次回作の収益を50/50に折半しようと提案したことがあると言われている。
これまでにも公開初日の興行収入の5%とグッズの売り上げを提供してきたソニーは、取り分が大幅に減ってしまうことを危惧し、ディズニー側の要求を拒否。ディズニー側が、それならばと、傘下にあるマーベル・スタジオのファイギ社長を同作品から外すことを決めたため、スパイダーマンがMCUを離れる可能性があるのではないかと報じられた。
ソニー・ピクチャーズが発表した声明は「ケヴィンは素晴らしい人物で、我々は彼の助言とサポートに感謝しています。彼が私たちのために築いてくれたものをこれからも継続していくつもりです」と含みのある表現で締めくくられているものの、ファイギ社長のプロデューサー退任が今後、スパイダーマンがMCUを去ることに直結するか否かについては明かされていない。
ちなみに、米Deadlineによると、ソニー・ピクチャーズは、今後、スパイダーマンを主体とした映画2作の制作を計画しており、主演のトムとこれまでの2作を手がけたジョン・ワッツ監督の続投を希望しているというが、ソニー側とワッツ監督の間では、現時点では、まだ次回作以降の契約は結ばれていないという。(フロントロウ編集部)