ラッパーのリル・ナズ・Xが、同性愛者であることを自覚し始めた10代の頃に抱えていた苦悩を告白。セクシャリティの自覚とカミングアウトをめぐる複雑な事情とは?(フロントロウ編集部)

10代の頃の苦悩を告白

 今年6月のプライド月間の最終日に同性愛者であることをカミングアウトしたラッパーのリル・ナズ・Xが、ゲイであることが許されないような環境で育ったがゆえに抱えていた苦悩を、米TV番組『ディス・モーニング(This Morning )』で明かした。

 「10代の頃はとにかく祈って、祈って、祈りまくった。これは成長におけるただの“段階”で、そのうち消えてなくなるんだってね」

 少年時代から自分が“ゲイである”という認識があったというリル・ナズ・Xだが、それを受け入れてもらえる環境にいなかったため、ゲイであることは“ただの通過点なんだ”と自分に無理矢理言い聞かせ、過ぎ去るのをただひたすら待っていたことを明らかに。

画像1: 10代の頃の苦悩を告白

 彼のようなセレブがカミングアウトするのは今どき珍しいことではないが、黒人社会ではいまだにLGBTQ+の人たちへの差別が根強く残っており、ヒップホップ界はショービズ界のなかでもLGBTQ+への風当たりが強く厳しい世界だと言われている。

 近年、LGBTQ+コミュニティーへの理解を求める動きが活発化している影響もあり、状況は変わりつつあるものの、「黒人」でなおかつ「ラッパー」のリル・ナズ・Xが、自身のキャリアがやっと好調の波に乗りはじめたタイミングで自身のセクシャリティを公表したことは、ショービズ界だけでなく社会全体に大きな衝撃と影響を与えた

画像2: 10代の頃の苦悩を告白

 もしもアーティストとして成功していなければ、カミングアウトしてなかっただろうと推測するリル・ナズ・Xは、「今の自分の立場でカミングアウトするのは楽だと思う。でも、ここから10マイル離れたところに暮らす少年にとっては、容易ではないだろう」と話すと、続けて「(同性愛者が暮らしやすい世の中になるには)長い道のりだと感じる。どこかの学校に通う学生が僕の曲を聞いているだけで、『リル・ナズ・Xを聞いてるなんて、お前もゲイだろ』と言われることが、いまだにあるはず」とコメント。

 自分がカミングアウトしたことで、多少なりとも世の中に良い影響を与えたと思うとしながらも、「僕たちにはまだやるべきことがたくさんある」と真剣な面持ちで語った。

 ちなみに、本日10月11日は「国際カミングアウト・デー(National Coming Out Day)」といって、性的指向や性自認をカミングアウトした、セクシュアル・マイノリティと呼ばれるLGBTQ+の人たちをお祝いする日として知られる。(フロントロウ編集部)

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