モデルのエミリー・ラタコウスキーが、数千万円のギャラを蹴ってまでサウジアラビアで開催された音楽フェスへの参加を拒否した理由とは?(フロントロウ編集部)
サウジ開催の音楽フェスに参加したセレブに批判
主にファッション業界における違法行為などに目を光らせる、番犬的な存在で知られるインスタグラムアカウント「ダイエット・プラダ」が、先日、サウジアラビアで開催された音楽フェス「MDL Beast」に参加したセレブやインフルエンサーを名指しで批判している。
サウジアラビアといえば、2018年10月に政府を批判したジャーナリストのジャマル・カショギ氏が殺害されたり、2018年5月に女性の権利向上を訴える活動家のルジャイン・ハズルール氏が不当に逮捕されたり、同性愛者を公言するジャーナリストとそのパートナーが家族や親族から殺害予告を受けたり(※)、数えきれないほどの人権侵害が国家レベルでまん延している。
※サウジアラビアでは同性愛が法律で禁止されており、死刑に相当する罪とされている。
ダイエット・プラダは、今回、政府が主導で大規模な音楽フェスを開催し、セレブやインフルエンサーのように世界的に影響力のある人たちを招いた背景には、人権問題で非難を浴びる同国のイメージアップをはかりたいという、政府のしたたかな考えがあることを指摘。
招待されたセレブやインフルエンサーに支払われたギャラは数千万円とのウワサもあり、ダイエット・プラダは、今回、多額の謝礼金を受け取ってイベントに参加したセレブたちは、「人権侵害という罪を犯す国のイメージを回復する手助けをした」と痛烈に批判している。
ちなみに、問題の音楽フェスに参加したセレブのリストには、ドラマ『ゴシップガール』の俳優エド・ウェストウィック、映画『君の名前で僕を呼んで』の俳優アーミー・ハマー、ホラー映画『ラストサマー』の俳優ライアン・フィリップ、モデルのアレッサンドラ・アンブロジオ、エルザ・ホスク、ジョアン・スモールズ、イリナ・シェイク、ステラ・マックスウェル、ウィニー・ハーロウ、さらにライオネル・リッチーの愛娘のソフィア・リッチーなど、フロントロウでもよく取り上げる人たちの名前がずらっと並んでいる。
高額なギャラを蹴って「不参加」を表明
ただし、招待されたセレブのなかには、サウジアラビアが抱える問題に目をつむることができず、参加を辞退したセレブも。その1人が、フェミニストを公言するモデルのエミリー・ラタコウスキー。

社会問題への関心が高く、つい最近もMeToo運動が活発化するきっかけとなったハリウッドの元大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインによるセクハラ及びレイプ事件の示談金をめぐる不条理な決定に、臆することなく異議を唱えたエミリーは、音楽フェスへの参加を辞退した理由について、ダイエット・プラダの取材でこう答えた。
「私にとって、女性の権利やLGBTコミュニティ、表現の自由、報道の権利へのサポートを明確にすることは非常に重要です。こうやって声を上げることで、同国で行なわれている不当な行為にもっと世間の注目が集まることを願っています」
ちなみに、同じくモデルのマーサ・ハントも、エミリーと同様の理由でサウジアラビア行きを辞退。SNSにアップした声明文のなかで、「私はサウジアラビアで抑圧されている人たちのために戦います。人々への不当な行為を隠ぺいするためのキャンペーンには参加できません」という、断固とした姿勢を見せている。
— Martha Hunt (@MarthaHunt) December 22, 2019
ちなみに、今回の音楽フェスに参加したセレブのなかには、実際にサウジアラビアに足を運んでみて、良い意味での「変化」を感じたと主張する人も。しかし、ギャラを受け取った手前、悪く言えないというのが実情であり、依然として参加者への世間からの風当たりは強い。(フロントロウ編集部)




















