「我慢の限界」を超えさせた出来事
英ロイヤルファミリーからの離脱が正式決定し、今春で公務を引退、王族の称号を返還することが発表されたヘンリー王子と妻のメーガン妃。
メーガン妃が今後もう1つの生活の拠点とするカナダに移りってから、2週間以上が経ち、イギリスでの任務をひと段落させたヘンリー王子がようやくメーガン妃と長男アーチーの元へと戻るなか、2人が王室から離れることを決意する“最終的な決定打”となった出来事が関係者の口から明かされた。
ヘンリー王子との結婚で自身が世界的に注目を浴び、ときには批判の的となるであろうと、事前に充分に承知していたというメーガン妃。しかし、結婚後、連日のように有ること無い事を書き立てるメディアに対して、こんなにも為す術が無いとはと、予想以上の過熱報道に面を食らってしまったという。
何をしても揚げ足を取られてしまうような状況にじっと耐えてきたメーガン妃だが、2019年5月のアーチーの誕生により、メディアとの軋轢が悪化することに。
アーチーをできるだけ普通の子供と同様に育てたいという思いから、彼のプライバシーを守り、なるべく人目に触れないように努めてきた夫妻は、ウィリアム王子&キャサリン妃夫妻の子供たちの場合も含め、その模様が代々オープンにされてきたことで知られる洗礼式も非公開とした。しかし、ロイヤルベビーとして人気が高いアーチーを“隠したがる”ヘンリー王子とメーガン妃の姿勢にマスコミはイライラを募らせた。
その結果、さらなる偏向報道が行なわれるようになり、世間からは、メーガン妃が「アーチーを過剰に守ろうとしすぎている」という批判が殺到。このマミー・シェイミング(母親批判)ともとれるバッシングに何カ月もさらされ続けたメーガン妃は、「ついに我慢の限界に達してしまった」と、関係者は米TMZに証言している。
自身の母ダイアナ妃をパパラッチによる過剰な追跡が原因の交通事故で亡くした過去を持つヘンリー王子は、そんなメーガン妃に母の姿を重ね、彼女とアーチーを守ろうと、2019年10月には、誹謗中傷を行なったメディアに法的措置を敢行したことを公表してマスコミを牽制。しかし、それでも、一家の生活を脅かしかねないほどの過熱報道や世間からのバッシングは途絶えることはなかった。
今後、王室を離れ、イギリスとカナダを拠点として生活していくことに決めたことについて初めて自らの口から真実を語ったヘンリー王子は、スピーチの中で、「このような結末を迎えてしまったことを大変悲しく思っています」と無念さをにじませながらも、「メディアが持つ力はとても強力なもの」と、夫妻の決断にはイギリス国内のマスコミによる偏向報道や、それに誘導された人々からのバッシングが大きく影響していることを遠まわしに説明した。
「経済的自立」の本当の目的
高位王族からの退位を発表した際、夫妻は、今後「経済的に自立する」ことを宣言。これまで活動経費の5%として受け取っていた、イギリス国民の税金から成る王室助成金を受け取らず、自活を目指すとした。
その背景には、国民からの税金に頼らなくすることで、もうこれ以上、自分たちの生活を詮索されたくないという思いがあるという。関係者は、「夫妻は、イギリス国民からの税金を使って活動しなければ、人々は、自分たちの生活に口を出す権利はないはずだと考えています」とヘンリー王子とメーガン妃は、一家のプライバシーを守りたいという強い思いもあり、今後の活動形態を選んだようだとTMZに語った。
しかし、ヘンリー王子&メーガン妃の経済的自立には大きな壁が立ちはだかる。というのも、これまではイギリス警察が担っていた警護の代わりとなるセキュリティにかかる費用を、カナダ滞在時には誰がどうやって負担していくのかが決定していない。日本円にして年間数億円におよぶというセキュリティ費用などを補助するために、ヘンリー王子の父であるチャールズ皇太子が、この先1年間という期間限定でポケットマネーを使って一家を経済的に支援するという説も伝えられている。
そんななか、カナダ・バンクーバー島の滞在先近くの公園で、メーガン妃がアーチーと2匹の愛犬とともに散歩を楽しむ写真がパパラッチに激写された。
これに対し、ヘンリー王子とメーガン妃は、弁護士を通じて、この写真は許可なく撮影されたものだとカナダ国内のフォトグラファーたちに警告。英メディアのSky Newsは、望遠レンズを使って邸宅内にいる一家の様子を撮影しようとしたり、邸宅の外で野宿していたパパラッチもいたと伝えており、ヘンリー王子とメーガン妃は、カナダへと移ってからも、いまだに安息の日々は送れていないことが明らかになっている。(フロントロウ編集部)