テイラー・スウィフト、国外追放の危機に直面したファンを支援
シンガーのテイラー・スウィフトは、新型コロナウイルスの影響により職を失い、貧困にあえぐ複数のファンたちと個人的に連絡を取って多額の送金を行なったり、閉店の危機に追い込まれた故郷ナッシュビルのレコード小売店に寄付を行なうなど、より一般市民に寄り添った方法で独自の救済を続けている。
そんなテイラーが、アメリカからの国外追放の可能性に直面した30歳の女性ファンに助け船を出した。
アラバマ州で夫とともに暮らすカナダ出身のスカイラー・カーヴィンは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、勤務先の飲食店が臨時休業。収入がゼロとなってしまったうえ、過去にルームメイトが家賃を滞納するなどした経緯から借金を抱えており、さらに、夫も同時期に職を失ってしまったというスカイラーは、日々の食糧や家賃、そのほかの請求書の支払いなどにも困窮していた。
自身が陥ってしまった経済難についてTumblrで吐露し、恥を忍んで寄付を募ったスカイラーは、そのなかで、アメリカでの居住を続けるためのグリーン・カード(外国人永住権)の更新期限が迫っているが、更新費用の680ドル(約7万4千円)が捻出できそうにないため、国外追放されるかもしれないという不安に言及。
このスカイラーの悲痛な訴えを目にしたテイラーが、自身が運営するテイラー・ネイション合同会社(TaylorNation LLC)を通じて、スカイラーのPaypal(ペイパル)に3,000ドル(約30万円)を送金し、寄付を行なった。
自身が、2017年に自宅に一部のファンたちを招いて開催したアルバム『レピュテーション(Reputation)』のシークレット・リスニング・パーティーで、スカイラーと対面したことがあるテイラーは、寄付に際してこんな心温まるメッセージを添付。
「スカイラー、あなたが経験している困難に関する投稿を読んだわ。あなたが、そんなにたくさんの事を抱えているだなんて、私は動揺せずにはいられなかった。とても気の毒に思うわ。あなたとあなたの家族は、ベストを尽くしていると思う。この3,000ドルという私からの贈り物が今すぐあなたの役に立ちますように。大きな大きなハグを贈ります。テイラー」
思いがけないテイラーからのサポートについて、ツイッターを通じてほかのテイラーファンたちに知らせたスカイラーは、「これで国外追放されなくて済む!請求書の支払いもできる。こんなに幸せを感じたことはないわ。オー・マイ・ゴッド、ありがとう、テイラー!」と喜びを露わにした。
この件について英The Sunのインタビューに応じたスカイラーは、「グリーン・カードの更新期限があと2週間に迫っていたんです。食費や請求書の支払いにも困窮するなか、どうやったらその費用を払えるのか、まったく見当もつきませんでした」とコメント。
取得に長い時間と費用がかかった永住権を諦めなくてはならないかもしれないと途方に暮れていた折にふれたテイラーの心遣いに、スカイラーは「テイラーが救いの手を差し伸べてくれなかったら、私は国外追放になっていたかもしれない」と心から感謝するとともに、パンデミックが収束したら、余ったお金を使って、経済的な理由でもう3年以上も会っていない母国カナダの家族に会いに行きたいと語った。(フロントロウ編集部)