恋愛について話さない18歳、ビリー・アイリッシュ
18歳という史上最年少にして音楽界最高峰のアワード、グラミー賞で主要4部門制覇を達成したカリスマ歌姫のビリー・アイリッシュといえば、Z世代(※)の代表として、気候変動や人種差別といった社会問題や政治に対しても、自分が正しいと信じる意見をバンバン主張することで知られている。
※1990年代中盤~2000年代序盤に生まれた世代のこと。生まれたからインターネットが普及していた初のデジタルネイティブ世代でもある。
そんなビリーが、あまり多くを語りたがらないのが、自身のプライベートにまつわる事柄。
とくに、恋愛に関しては超がつくほどの秘密主義で、いつ誰と交際していた、もしくは現在進行形で誰と恋をしているのかなどは、一切公にしていない。
過去には、13歳の頃にデートした相手に初キスを台無しにされたというエピソードを明かしたこともあり、さらに2019年に行なった米GQとのインタビューでは、「失恋をしたこともあるし、私にヒドい事をした人たちもいた。クレイジーな経験をしたこともあるよ。恋愛において自分がパワフルだと感じたことはないな。あ、1度だけあるけど、私は相手の優しさにすっかり甘えてしまった。そういうのに慣れてなかったんだよね」と語っていたことから、ビリーに恋愛経験があることは確かで、なかなかヘビーな経験をしてきたようだが、具体的な内容については語っていない。
自分の恋愛を「絶対に秘密にしておきたい」理由
恋愛が何よりの“生きがい”で、SNSを通じて恋人との仲や好きな人への想いをアピールせずにはいられないという同年代の男女も多いなか、頑なに自分の恋愛事情をオープンにはしないビリー。
先日、英ラジオ番組『Capital Breakfast』にリモート出演した彼女が、司会者から「アーティストという立場上、恋愛について世間に明かすか、それとも秘密にしておくかという決断を迫られる事もあるよね?君としては、どうなの?」と質問される場面があった。
ビリーは、この問いかけに、「絶対に秘密にしておきたい」と即答。その理由について、こんな風に力説した。
「これまで誰かと付き合ってたこともあるけど、秘密にしてきた。世間にチラっとだけ見せてみたこともあるけど、後悔したよ。
たまに、自分でも(もしオープンにしたらって)考えてみることはある。でもさ、自分の恋愛について、やりすぎってくらい大っぴらにしている人もいるでしょ…でも、その後、別れちゃったりして。そういうのを見てると、自分の場合も『うまく行かなくなったらどうするの?』って思っちゃう。
しかも、みんな、他人の恋愛について、まったく知りもしないのにあれこれ意見したがりすぎ。そんなの、私はマジで興味ない」
ビリーのようなシンガーをはじめとするセレブには、SNSでラブラブな様子を大公開するカップルも多い。しかし、ビリーは、恋愛に関して彼らと同じ様な方針を取り入れるつもりはないそう。
今から1年ほど前に行なわれたオランダのメディア3Voor12とのインタビューで、シングルであることを明かしつつ、得意げに自分のことを指差しながら、「今は、“彼女”と恋に落ちてるよ。私自身とね」とコメントしていたビリー。
本人が明言していないので、現在もシングルなのかどうかは不明だが、2020年に入り、新型コロナウイルス感染拡大によるステイホーム中に制作したセルフ・エンパワーメント・ソングの「My Future(マイ・フューチャー)」でも、ビリーは、ほかの誰かではなく、自分自身への愛や未来への希望について歌っている。
「だって私は恋してるから/自分の未来に/未来の私に会うのが待ちきれない
そう 私は恋してるんだ/他の誰でもなくて/ただ自分自身のことを知りたいだけ」
8月下旬に行なわれた米民主党全党大会で「マイ・フューチャー」を初パフォーマンスした際の映像。
(フロントロウ編集部)