監修ランジェリーブランド「サヴェージ×フェンティ(Savage x Fenty)」の新コレクションのファッションショーがAmazonプライム・ビデオで配信中のリアーナが同イベントで犯してしまった“重大な過ち”について謝罪した。

リアーナがファッションショーで犯した「重大なミス」

 シンガーのリアーナは、近年、香水やコスメ、ハイファッションブランドのプロデュースを手がけ、音楽界だけでなく、ファッション&ビューティー業界にも進出して大成功を収めている。

 リアーナが監修するランジェリーブランドの「サヴェ―ジ×フェンティ」は、人種やジェンダー、体型など、さまざまな部分における多様性や包括性を重視し、豊富なサイズ展開やカラーバリエーションがが好評。

 2019年9月に行なわれた初回に続き、今年9月にも、多数セレブたちもモデルとして参加した、第2弾のファッションショーの撮影が行なわれ、前回と同様、10月2日からAmazonプライム・ビデオで全世界で視聴可能となった。

画像1: リアーナがファッションショーで犯した「重大なミス」
画像2: リアーナがファッションショーで犯した「重大なミス」
画像3: リアーナがファッションショーで犯した「重大なミス」

 ブランドのポリシーを反映し、多様性や包括性を前面に押し出した、ダンスあり、人気アーティストたちのパフォーマンスありのショーは、北米では、ランウェイに登場したアイテムが、そのままAmazonで購入できるという連動企画も仕掛けられ、大盛況。

 しかし、そんなサヴェ―ジ×フェンティのファッションショーに、イスラム教コミュニティが激怒している。

 その理由は、ショーの最中に使われたある楽曲に「ハディース」と呼ばれる、イスラム教の預言者ムハンマドの言行をまとめた書物の一節が使われていたから。

 ハディースの一節が含まれていたのは、ロンドンを拠点に活躍する音楽プロデューサーのクークー・クロエ(CouCou Chloe)が手がけた楽曲「Doom(ドゥーム)」。

 ランジェリー姿のモデルたちが、これに合わせてセクシーなウォーキングやダンスを披露したのだが、ハディースは、イスラム教徒にとって非常に神聖なもの。さらに、イスラム教では、女性が人前で肌を露出することは制限されているため、ランジェリーブランドのファッションショーに神聖なハディースを含む一節が含まれているなど、“もってのほか”だと苦情が殺到した。


リアーナがミスを認めて謝罪

 問題の楽曲は、サヴェ―ジ×フェンティ・ファッションショーの公式サウンドトラックにも収録。SNSでは、包括性や多様性を重視するどころか、侮辱されたと感じたイスラム教徒のユーザーたちから、「 自分たちの宗教をファッション上の演出に利用しないで欲しい」、「イスラム文化の盗用だ」、「リアーナには失望した」といった怒りの声が相次いでいる。

 これを受け、リアーナがインスタグラムストーリーに声明を投稿。自身の過ちを認めて、真摯に謝罪した。

画像: ©Rihanna/ Instagram

©Rihanna/ Instagram

「サヴェ―ジ×フェンティのファッションショーにおける、意図的ではなかったものの、不快で重大なミスを指摘してくださったイスラム教コミュニティに感謝します。そして、何より、今回の不注意な誤りに関して謝罪します。私たちは、イスラム教の多くのブラザーやシスターを傷つけてしまったことを理解しており、私は、この件に関して、非常に心を痛めています。神に対しても、いかなる宗教に対しても不敬をはたらくつもりはありません。プロジェクトにあの楽曲を使用したことは完全に無責任でした。今後は、同様の事が起きないように努めます。ご容赦とご理解に感謝します」

 楽曲の制作者であるクークー・クロエも、SNSを通じて謝罪。リミックスに使用したハディースを含むトラックは、オンライン上で見つけたブラジル発祥のヒップホップ・トラックのなかから引用したもので、イスラム教を冒とくするつもりはまったく無かったと釈明した。クークー・クロエは、今回の件に関してはリサーチを怠った自分に100%責任があるともコメント。すべての音楽ストリーミング・サービスから楽曲を削除するよう手配したことも報告している。

 ちなみに、リアーナ監修ブランドのファッションショーで「Doom」が使用されるのは、じつは今回が2度目。2017年に行なわれた、スポーツブランドのPuma(プーマ)とのコラボコレクション「Fenty×Puma」のショーでも使用されており、この件にも再び焦点が当たっている。

(フロントロウ編集部)

※こちらの記事は、当初、「ハディース」をイスラム教の創始者マホメットの言行録と誤って記載していましたが、正しくは、預言者ムハンマドの言行録のため表記を修正しました。

This article is a sponsored article by
''.