4,000万人以上のフォロワーを持つ人気TikTokerであるディクシー・ダミリオが、黒人に対する人種差別用語であるNワードを使った楽曲に合わせて踊る動画をアップして物議を醸している。(フロントロウ編集部)

ダミリオ姉妹をめぐる騒動が発端

 TikTokerとして初めてフォロワー1億人の大台を突破したチャーリー・ダミリオ(16)の姉で、自身も4,000万人を超えるフォロワーを持つ大人気TikTokerであるディクシー・ダミリオ(19)が、黒人に対する人種差別用語である「Nワード」が歌詞に登場する楽曲を動画に使用したとして物議を醸している。

 事の発端となったのは、ディクシーと、妹のチャーリーが家族のYouTubeチャンネル『The D’Amelio Family』に投稿した1本の動画。この動画は、人気美容系YouTuberのジェームス・チャールズをゲストに迎えた家族でのディナーを収めたものだったのだけれど、チャーリーとディクシーが、ディナーを担当した出張シェフの料理に“食用カタツムリ”のエスカルゴが使われていたことに大袈裟に嫌悪感を露わに。それに加えて、テーブルマナーの悪さが目立ったことで、世間の反感を買うという騒動があった。

 さらに、動画の中では、当時、TikTokのフォロワー数が9500万人だったチャーリーが、フォロワー数100万人突破のちょうど1年後に「1億人を突破できたら良かったのに…」とボヤいていたことに対して謙虚さがないなどと批判する人たちもおり、続々とチャーリーをアンフォローし、動画公開時は9900万人だったフォロワー数が、3日間で一気に100万人減るという事態に見舞われた。

YouTuberと一悶着に

 騒動の中でダミリオ姉妹に苦言を呈した1人が、これまでにも様々な騒動に首を突っ込んで世間を騒がせてきたYouTuberのトリシャ・ペイタス。英Insiderによれば、彼女はダミリオ姉妹や、騒動の中で彼女たちを擁護したYouTuberのジェームス・チャールズを批判する動画をアップした。

 すると、ディクシーはトリシャに批判されたことが我慢ならなかったようで、彼女に対抗するための動画をTikTokにアップ。「このダンスに相応しいサウンドが見つけられなかったから、ランダムに選んでみた!大丈夫だと良いんだけど」と前置きした上で、トリシャがかつて、ヒップホップグループのN.W.A.の楽曲「ファック・ザ・ポリス」をラップした音源に合わせて踊る動画をアップした。

 しかしながら、警察を非難する強烈な歌詞が並ぶ1988年リリースのこの楽曲は、黒人に対する人種差別用語であるNワードが登場するものとなっており、それに合わせて踊ったディクシーのもとには非難の声が寄せられることに。間もなくしてディクシーはこの投稿を削除した。

 トリシャはディクシーが削除したこの動画を自身のツイッターにアップして、「私は10年前にこういう話をしてしまって、これまでに何度も謝ってきているのに」とかつて自身が「ファック・ザ・ポリス」に合わせて人種差別用語をラップしてしまった過去の過ちに言及した上で、「これに合わせてダンスをして、笑顔まで見せるなんてね! 謝罪はどうしたの? 2020年にこれはクールじゃないよ」とディクシーに苦言を呈した。

 ディクシーはトリシャの投稿を受けて、TikTokへのコメントで自身の投稿について釈明。「人種差別のサウンドを前面に出すつもりはなかった」とした上で、「これでおしまい。もう終わったことだから。チャーリーがクイーンだよ。おやすみ」と騒動を終わらせたと英Insiderが報じた。

 ディクシーはTwitterにも謝罪の投稿を発表しており、次のようにツイートしている。

「必要のない意図でTikTokに動画を投稿しようとしてしまいました。既に取り下げており、投稿してしまったこと自体を心から謝罪します。皆さんには感謝しています」

 一方、チャーリーはディナー動画の騒動後、これによって注目度がアップしたことが逆に功を奏したのか、失ったフォロワー数を超えるフォロワーを獲得し、1億人の大台を突破した。(フロントロウ編集部)

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