ここ数年の間に政治的な発言を解禁したテイラー・スウィフト
2月12日に再録版としてリリースした「ラヴ・ストーリー(テイラーズ・バージョン)」が、2008年にリリースされたオリジナルバージョンのダウンロード数を上回り、10年以上にわたって高い人気を維持していることを示したテイラー・スウィフト。キャリアを通じてシンガーソングライターとして常にヒット曲を生み出してきたテイラーだけれど、キャリアの中盤までと現在を比較すると、大きく変わった変化として、政治的な発言をするようになったという事実がある。
今でこそ、昨年行なわれたアメリカ大統領選挙で現大統領であるジョー・バイデン大統領への支持を表明するなど、自身の政治的なスタンスを明確にしているテイラーだけれど、テイラーが政治的な発言をするようになったのは、ここ数年の間のこと。
テイラーはデビューした当初から政治的な立場を明かさない姿勢を徹底して貫いていたことで知られ、彼女が初めて政治的な発言を公で行なったのは、2018年10月のことで、この時にアメリカ中間選挙で民主党候補者に投票することを表明したのが、初めての政治的な発言だった。
テイラーがそれまで政治的な発言を行なってこなかった背景には、テイラーが、保守派と言われる共和党支持者が多い地域で主に人気を誇っているカントリーミュージック界の出身だったことが大きく、テイラーが民主党への支持を示すことは、それまで彼女を支持していたファンの一部を失ってしまう可能性があったからだった。
ジョー・アルウィンが政治的な発言をサポートしてくれた
今回、テイラーは米Vanity Fairとのインタビューで政治的な発言をするようになった当時について振り返り、「カントリーミュージシャンとして、私はずっと、(政治からは)離れていたほうがいいって言われていた」と、カントリーミュージシャンとして、多くのファンの政治観に添わないような発言はしないほうがいいと言われていたことを明かした上で、「トランプ政権が私に積極的になり勉強するというきっかけを作ったの」と告白。2016年から2021年まで続いたドナルド・トランプ前大統領の政権が、政治について考え直すきっかけになったと振り返った。
「私はボーイフレンドと政府や政権、政策について話すようになっていた。彼は私が声をあげるのをサポートしてくれたの」と、テイラーは2016年の秋頃から交際している恋人で俳優のジョー・アルウィンが政治的な発言をするにあたってサポートしてくれたことを明かした上で、「家族や友人たちと政治について話すようになって、自分が立っている立場についてできる限り学ぶようにした」と続けて語ったテイラー。
昨年の大統領選で、自身のキャリアで初めて政治的なキャンペーンに楽曲を使用する許可を出し、民主党がキャンペーンで自身の「Only the Young」を使用することを許可するなど、全面的にジョー・バイデン大統領を支持してきたテイラーは、次のように続けた。「過去に抱えていた恐怖や自分自身への疑問を振り切れたことや、この分断的で胸が痛むような時代にいる私たちを前に進めてくれるようなリーダーシップを支持し、サポートできることを誇りに思ってる」。(フロントロウ編集部)