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『羊たちの沈黙』でハンニバル・レクターを演じるアンソニー・ホプキンスが怖く見える本当の理由とは?(フロントロウ編集部)

スリラー映画の金字塔『羊たちの沈黙』

 1991年に公開された映画『羊たちの沈黙』は、作家トマス・ハリスの小説に登場するキャラクター、ハンニバル・レクターを主人公にしたスリラー映画。

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 本作でハンニバルを演じたアンソニー・ホプキンスは、わずか12分という出演時間にもかかわらず観客に鮮烈な印象を与え、その年のアカデミー賞主演男優賞に選ばれた。

 クラリス役のジョディ・フォスターは、そんなアンソニーに対し「あなたの演技のせいで、あなたが怖かった」と発言しており、よほど怖かったのだろうと想像できる。またアンソニーは撮影の合間にスタッフに噛みつくといった奇行も見せていたよう。

 そんなアンソニー演じるハンニバルが怖く見える理由をご存知だろうか。

アンソニー・ホプキンス演じるハンニバルが怖いのはなぜ?

 アンソニーは米テレビ番組『The Dick Cavett Show』に参加した際、ハンニバルを演じた時のことを振り返り、ハンニバルが怖く見える要因を明かした。

 それは、「まばたき」をしないということ。

画像: 第64回アカデミー賞主演男優賞を受賞した際のアンソニー・ホプキンス

第64回アカデミー賞主演男優賞を受賞した際のアンソニー・ホプキンス

 アンソニーはロンドンに住んでいた時、道端でおかしな行動をしている男性と遭遇し、「かなり怖い」思いをした経験を告白。アンソニーはハンニバルを演じるにあたってその時のことを思い出し、その男性がまばたきををしていなかったことに気がついたそう。

 彼はハンニバル役のインスピレーションとして、まばたきをしないという手法を採用。とはいえ、100%まばたき無しで演技ができたかとというとそうでもなく、下記の映像の1:37と1:44あたりで彼が瞬きをするのが見て取れる。

 しかし、まばたきをしないという作戦は功を奏し、ハンニバルの眼差しは映画の中を通して象徴的なものになった。あの怪しい眼光で見つめられたら、誰でも恐怖で縮み上がってしまうだろう。

 ちなみに、怖く見えるキャラクターがまばたきをしていない例には、映画『ターミネーター2』に登場するT-1000が挙げられる。T-1000を演じたロバート・パトリックは、T-1000の「怖さ」を演出するためにまばたきを完全に封じた。

 映画『羊たちの沈黙』は公開から30年を迎え、続編ドラマ『クラリス』が制作されるなど、大きな話題となっている。現在83歳のアンソニーは未だ精力的に俳優活動を続けており、2020年のアカデミー賞では映画『2人のローマ教皇』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、2021年も映画『ファーザー』で大きな賞レースにノミネートされるのではと言われている。(フロントロウ編集部)

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