『エターナルズ』のクロエ・ジャオ監督
MCUのフェーズ4の作品として、アンジェリーナ・ジョリーからキット・ハリントン、リチャード・マッデンなどの豪華俳優が共演することで注目を集めている『エターナルズ』では、映画『ノマドランド』を手掛け、2021年アカデミー賞受賞の最有力候補と言われるクロエ・ジャオ監督がメガホンを取る。
アメコミ原作の作品にジャオ監督を起用したことについて、マーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギ氏は、「クロエは、マリックやこれまでに作られた難解で小さな映画から、『スター・ウォーズ』や『ワンパンマン』まで、非常にユニークで目を見張るような視点で語るんです」と話しており、ジャオ監督はフェーズ4に新たな風を吹かせることを期待させる。
『エターナルズ』のアクションシーンに影響した作品
ファイギ氏が、ジャオ監督には様々な作品を独自に解釈する力があると言う通り、彼女によると、『エターナルズ』には多くの映画の影響があるという。そして、とくにアクションシーンではレオナルド・ディカプリオに初のオスカー像をもたらしたあの作品を参考にしたと米The Playlistのインタビューで明かした。
「『エターナルズ』には様々な映画(の影響)がありますよ。作品の規模が理由で、少しに絞らなくてはならなかったですけどね。でもアクションシーンには、その撮影では素晴らしいチームとともに素晴らしい時間を過ごしましたが、『レヴェナント:蘇えりし者』を引用したかった。『レヴェナント』は私の大好きな映画なんです。私たちは『レヴェナント』を何回も見ましたね。アクションシーンの撮影会議のたびに。撮影は(セットでなく)現場で行なわれたので。『レヴェナント』がどれだけリアルで、観客がどれだけその躍動感を感じられるかというのが大好きですね。あの映画は私たちが目指したもので、マーベルは本当に、本当にそのアイディアをサポートしてくれました」
2016年に公開された映画『レヴェナント: 蘇えりし者』では、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督とレオナルドがアカデミー賞を受賞し、音楽は坂本龍一が担当した。1823年のアメリカ西部の未開拓地を舞台とした作品が、MCU作品にどのような影響を与え、どのような映像が撮られたのか。期待が高まる。
また、ジャオ監督は、『エターナルズ』には日本のマンガの影響もあることを認めており、「私はマンガに深くて強いルーツを持っています。それは『エターナルズ』にも少し持ち込みましたよ」と明かしている。(フロントロウ編集部)