“a picture is worth a thousand words(一枚の絵は一千語に匹敵する)”というフレーズがあるように、写真には大きなインパクトがある。ストックフォトサービスを展開するGetty ImagesがGLAADと協力して、トランスジェンダーの人々を撮影するときのガイドラインを制作。キーワードは、「リアリティ」。(フロントロウ編集部)

写真のリアリティは大切

 ゲッティイメージズ(Getty Images)によると、LGBTQ+コミュニティを描いたビジュアルの検索数は、「トランスジェンダー」が129%UP、「クィア」が212%UP、「ノンバイナリー」が334%UPと、近年増加しているという。

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 そこで重要になってくるのが、検索結果として表示される写真のリアリティ。

 例えば「transgender(トランスジェンダー)」と検索したときに、メイクを施したシスジェンダー男性の写真が表示されたり、ドラァグクイーンの集団が表示されたりすることは、トランスジェンダーの人々の真の姿を現していない。さらに、ジェンダー・アイデンティティはあくまでその人の一面。それなのにトランスジェンダーであるという側面のみがビジュアルで出ることは、ステレオタイプに満ちていて、こちらもトランスジェンダーの人々の真の姿を現しているとは言えない。

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 GLAADのトランスジェンダー・レプリゼンテーション・ディレクターであるニック・アダムスは、「ストック写真や動画はビジュアルを通してストーリーを伝えます。そしてそれらのストーリーはトランスジェンダー・コミュニティに存在する多様性をリアルに描いているべきです。つまり、すべての人種、民族性、年齢、階級、能力、ボディサイズ、宗教、性的指向を含んだすべてのジェンダー・アイデンティティを描くのです。しかし現在存在するビジュアルは、そういった交差が足りず、ステレオタイプやシンボルに強く寄ってしまっています」と指摘。

 このような問題を解決するために、世界最大級のデジタルコンテンツカンパニーであるゲッティイメージズがGLAADの協力を得て、「敬意を持ってトランスジェンダーの人々の真の姿とインターセクショナル(交差的)な多様性を描く写真や映像を作成するため」のガイドライン『トランスジェンダーの人々の描写』を作成。

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 ゲッティイメージズでは本ガイドラインのなかで、コンセプトを決めるときやタイトルやキャプションを書くときに“真実”に沿っているかを確認する方法や、するべきではないことや使うべきでない表現、さらにはトランスジェンダーやノンバイナリーといった用語の定義も記載し、ゲッティイメージズやiStock (ゲッティイメージズが運営しているストックフォトサービス)にビジュアルを提供しているフォトグラファーが適切なビジュアルを作り、結果的に、トランスジェンダーの人々の本当の姿がストック写真を通して描かれることになる取り組みをしている。

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 今回の取り組みについてゲッティイメージズのガイ・メリルは、「多くの人が差別や偏見に直面しているLGBTQコミュニティでは、リアリティのあるイメージでつながりを持つことが重要です」としたうえで、「ゲッティイメージズが行なっているVisual GPSの調査では、日本の調査対象のうち73%が、『2つ以上の性別が存在することを受け入れるべきだ』と答えており、世界全体の調査結果(67%)よりも高い結果となっています。広告や商業イメージの世界では、トランスジェンダーの人々はほとんど存在しません。 我々はその空白を一緒に埋めたいと思っています」とコメントした。

 ビジュアルにおける適切なレプリゼンテーションを社会に広げることは、偏見や差別のない社会を作ることにつながる。ゲッティイメージズによる企業規模の取り組みが、大きなインパクトを与えることに期待したい。(フロントロウ編集部)

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