『ノマドランド』によってアカデミー賞やゴールデン・グローブ賞など、各国の映画祭で旋風を巻き起こしているクロエ・ジャオ監督。彼女の過去作も、必見。(フロントロウ編集部)

『ノマドランド』のクロエ・ジャオ

 世界経済に衝撃を与えたリーマンショックで、企業の倒産とともに、長年住み慣れたネバダ州の住処を失った60代の女性ファーン。彼女は、キャンピングカーに思い出もなにもかもすべてを乗せて、車上生活者となることを選ぶ。現代の“ノマド(遊牧民)”として、季節労働の現場を転々としながら、行く先々で出会う他のノマド達と心を通わせながら、ファーンの、誇りを持った自由な旅は続く…。

 現代の遊牧民“ノマド”を描いた『ノマドランド』が、ショーレースを席巻している。そんな本作を手掛けたクロエ・ジャオ監督は、中国出身の女性監督。女性やアジア系人種は、世界の映画祭では不利な立場に追いやられてきたけれど、それでもなお『ノマドランド』が様々な賞を受賞しているという事実は、作品がどれだけ人々の心を打つものであるかを明らかにしている。

クロエ・ジャオは過去の作品も美しい

 そんな作品を生み出したジャオ監督の過去の作品も、高い評価を受けてきた。いくつかのショートフィルムを完成させた後、ジャオ監督が手掛けたのが、『Songs My Brothers Taught Me(原題)』。

 彼女の長編デビュー作である『Songs My Brothers Taught Me』の舞台は、アメリカのパインリッジインディアン居留地。先住民族の青年ジョニーは、刑務所にいる兄を持ち、シングルマザーの母と妹と暮らしている。父親が死んだことで、恋人とともにロサンゼルスへ行くことを考えるが、ジョニーは、幼い妹を置いていくこと、そして自分の人生について葛藤する…。

 監督の持ち味である美しい映像センスは、この作品でもすでに見ることができる。そして、2作目となる『ザ・ライダー』で彼女が追ったのは、1人のカウボーイ。事故で頭部に大ケガを負い、後遺症を抱えるブレイディは、ロデオへの思いにもがきながら、自分とは何か、人生の意味とは何かを模索していく。

 そのテーマや映像から、『Songs My Brothers Taught Me』と『ザ・ライダー』を2部作と評するファンもいる両作品は、必見。

 そして次に生み出されたのが、『ノマドランド』。本作によって各国の映画祭を総なめにしているジャオ監督だけれど、2021年内に公開を予定している次回作は、かなり方向性を変えてきた。

 なぜなら、それはマーベルスタジオによるMCU『エターナルズ』だから!

 アメコミ原作の巨大フランチャイズであり、アンジェリーナ・ジョリーやキット・ハリントンなど、超豪華俳優がMCU入りしたことでも大注目の『エターナルズ』。新たなジャンルで彼女がどのような作品を作り出すのかと気になるところ。

 『エターナルズ』についてジャオ監督は、日本のマンガからの影響や、様々なアクション映画からの影響を明かしており、アメコミ原作という枠を超えたおもしろい作品が完成することは確実。

 クロエ・ジャオ監督は、これからも映画界に衝撃を与えていく。(フロントロウ編集部)

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