ブリトニー・スピアーズの父親ジェイミーによる後見人制度をめぐり、ジェイミーと、元妻でブリトニーの母親であるリンの意見が法廷で対立している。(フロントロウ編集部)

母リンが父ジェイミーが後見人として受け取っている報酬に異議

 2008年に精神的に不安定な行動が見られてから、父ジェイミーによる後見人制度のもとに置かれ、法的な決断は後見人の管理下にあるシンガーのブリトニー・スピアーズ。ジェイミーに大病が見つかった2019年からは、ケアマネージャーであるジョディ・モンゴメリーがブリトニーの後見人を務めていたが、現在は父ジェイミーと、資産運用企業であるベッセマートラストが共同で後見人を務めている。

画像: ブリトニーと母リン。

ブリトニーと母リン。

 ブリトニーは父ジェイミーではなく、ケアマネージャーのジョディが自身の後見人を務めることを望んでおり、米現地時間4月27日に開かれる次回の審問では、ジョディをブリトニーの後見人とするよう求める請願を提出すると見られているなか、ブリトニーの母親であるリン・スピアーズが米現地時間4月19日、2002年に離婚した元夫であるジェイミーが後見人としてブリトニーから受け取っている報酬に異議を唱える文書を裁判所に提出した。

 米Peopleが入手した文書によれば、一連の騒動の利害関係者(interested party)に当たる母リンはそのなかで、4ヶ月分の報酬としてブリトニー側から約9,800万円(89万ドル)の報酬をジェイミーの法律事務所であるホランド&ナイトが受け取ることに異議を唱え、そのうちの報酬の一部は「手続き上でも本質的にも不適切」だと主張した。

 リンは、ジェイミー側はブリトニーに対して「誠実なものではない」仕事に対して報酬を要求していると主張し、裁判所に対して報酬金額を見直すよう求めた上で、少なくとも、ジェイミー側が広報用として費やした約2,460万円(22万4,000ドル)は、ブリトニー側に返金されるべきだと述べた。

 とりわけ、リンはジェイミーがメディアを通じて広報活動を行なっていることに異議を唱えており、「被後見人(ブリトニー)の人生はメディアによる顕微鏡に晒されており、自分の何もかもを探ってきた同じメディアを通じてプロモーションを行なうために後見人が彼女自身の資産を費やすことを、願ってもいなければ、望んでもいませんし、そこから利益を得ようとも思っていません」と述べ、メディアによる過剰なまでの報道に悩まされてきたブリトニーは、メディアでのプロモーションなど望んでいないはずだと主張した。

父ジェイミーがリンの主張に反論

 一方、ブリトニーの父ジェイミーは、元妻であるリンの主張を受けて、裁判所に新たに提出された文書のなかでこれに反論。米Peopleが入手した文書のなかで、ジェイミー側はリンが最近になるまで後見人制度に一切関与してこなかったことを挙げた上で、リンはこの一件に関連した報酬について「一切知識がなく」、そんなリンの主張を「架空の議論」だと一蹴した。

画像: @britneyspears/Instagram

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 また、ジェイミー側はメディアでのプロモーションをめぐるリンの主張にも反論していて、自分たちについて「後見人と弁護士はメディアとの関わり方について注意深く、制限を設けながら、思慮を持って取り組んでいる」と述べた上で、リンがブリトニーやその妹であるジェイミー・リン・スピアーズについての著書『 Through the Storm(スルー・ザ・ストーム)』を出版したことを挙げて、「リン・スピアーズこそが、被後見人についての本を出版して、自分の利益のために娘の痛みやトラウマを搾取したその人だ」と主張した。

 一方、ブリトニーは父ジェイミーが自身の後見人から外れない限り、今後はパフォーマンスを行わない可能性を示唆しており、ブリトニーは以前、母リンからステージへの復帰を望む動画が送られてきたことを明かしている。

 ブリトニーは今年2月、自身のメンタルヘルスの問題や後見人制度をめぐる騒動を追ったドキュメンタリー『Framing Britney Spears(原題)』が米Huluで放送され、ファンやセレブたちの間で大きな話題に。後見人制度をめぐる裁判は世界的に注目を集めている。(フロントロウ編集部)

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