ブリトニー・スピアーズが抱えてきたメンタルヘルスの問題に迫った新作ドキュメンタリー『Framing Britney Spears(原題)』が放送されたことを受けて、マイリー・サイラスらセレブが続々とブリトニーにサポートの声を寄せている。(フロントロウ編集部)

ブリトニー・スピアーズのドキュメンタリーが話題に

  米現地時間2月5日に全米で配信されたドキュメンタリーシリーズ『The New York Times Presents(原題)』の最新作、『Framing Britney Spears(原題)』が大きな話題になっている。

 現時点で日本での配信は未定となっているこの『Framing Britney Spears』は、一部のファンたちが「#Free Britney(ブリトニーを開放せよ)」というスローガンを掲げて運動を行なっていることでも知られる、ブリトニー・スピアーズと父親による“後見人制度”をめぐる問題を中心に追ったもの。

 ブリトニーは、2007年に精神的に不安定な行動が見られてから父親による後見人制度のもとに置かれており、法的な決断は後見人の管理下に置かれている。父ジェイミーは2019年までブリトニーの後見人を務めていたものの、彼に大病が判明してからは、ケアマネージャーであるジョディ・モンゴメリーが彼女の後見人を務めており、2021年2月までジョディが後見人を務めることが認められている。

マイリー・サイラスらセレブがサポートの声

 メディアやファンを含めた全世界でのブリトニーに対する過剰な熱狂がブリトニーを追いつめた、という点が軸になっている今回のドキュメンタリーは、放送直後から大きな反響を呼んでおり、ブリトニーが1998年から2002年まで交際していたジャスティン・ティンバーレイクに思わぬ批判が寄せられるなど、波紋が広がっている。

 ドキュメンタリーの放送をきっかけに、ブリトニーを父親ジェイミーによる後見人制度から開放するよう求める「#Free Britney(ブリトニーを開放せよ)」のハッシュタグが改めてSNS上で広まったほか、自分たちがファンとしてブリトニーを追い詰めてしまったことを謝罪する「#WeAreSorryBritney(ブリトニーごめんなさい)」というハッシュタグも登場した。

 多くのセレブたちも『Framing Britney Spears』をチェックしたようで、SNSに続々とブリトニーをサポートする投稿がアップされている。セレブたちの投稿の一部は以下の通り。

ケイシー・マスグレイヴス

 「ブリトニーが本当に大丈夫かどうか誰にも分からないということが私を悩ませてる。もしそうではなかったとしたら、彼女がそれを何らかの方法で正式に公表できることを願っているし、外野にいる私たち全員が彼女の健康を願っているということを知っていてほしい」

ヘイリー・ウィリアムス(パラモア)

 「ドキュメンタリー『Framing Britney Spears』は凄まじかった。現在のアーティストたちは、メディア/社会/徹底した女性蔑視主義者たちが彼女に課してきた文字通りの拷問に耐えなくて済んでる。メンタルヘルスを意識することの重要性を問う議論は、文化的に言えば、彼女が払った恐ろしい代償なしには現在のようにはなっていなかった」

サム・スミス

 サムは、ヘイリーの投稿をリツイートする形で賛同を示した。

サラ・ジェシカ・パーカー

ベット・ミドラー

コートニー・ラヴ

 「ありがとう、(※制作元の)ニューヨークタイムズ。あなたたちにできることを成し遂げてくれた。 #ごめんなさいブリトニー」

ルーシー・ヘイル

画像: ルーシー・ヘイル

 ルーシーはインスタグラムストーリーに次のように綴った。「昨晩、『Framing Britney Spears』を観た。私に言えるのは、何年にもわたってこの女性の感情的な痛みやトラウマをからかってきたことを謝罪する責任が私たち全員にあるということ。ブリトニー・スピアーズは私にとって幼少期のアイドルで、あらゆる点で、今でもそう。彼女は、女性が悪びれることなくセクシーになれるということを初めて私に示してくれた女性だった。この番組は、私たちにキャンセルカルチャー(※)や、メンタルヘルスをめぐるあらゆるタブーを見直させることになるはず。それから、壊れてしまうまでに彼女を追い詰めたパパラッチたちはクソ食らえ。とにかく、愛してるよ、ブリトニー。これまでも、そしてこれからもずっと」

※著名人や企業によって“問題”だとされる発言や行動があったときに、その問題の原因究明や解決を議論するのではなく、SNSを中心に集団で批判してその人や団体を「抹殺(キャンセル)」しようとする風潮のこと。批判が誹謗中傷へ悪化するなど、そもそもの問題からさらに大きな問題へと発展してしまうことも多い。

マイリー・サイラス

 マイリーは、現地時間2月7日に行なわれた第55回スーパーボウルのプレゲームイベントTikTok Tailgateでパフォーマンスを行ない、「ブリトニーの曲がかかっていた」という歌詞が含まれる代表曲「Party in the U.S.A.」を披露した際に、「ブリトニー、愛してる」とメッセージを投げかけた。

ブリトニー本人の反応は?

 ちなみに、当のブリトニー本人は現時点で『Framing Britney Spears』に反応を示していない。本作は、ブリトニー本人の承認がないままに放送された作品となっているのだけれど、ブリトニーもドキュメンタリーのことは認識しているそうで、情報筋は米ETに対し、「彼女はこれまでずっと、自分の人生やキャリアに関係する重要なリリース作品はすべて認識してきており、今回のも例外ではありません」と証言している。

 そんななかで、ファンの間ではブリトニーがインスタグラムに投稿したある動画が話題になっている。ファンの注目を集めているのは、「1週間私たちがずっと待ち望んでいた瞬間……」というブリトニーのひとことから始まる動画。ファンの間ではこの1週間といえばドキュメンタリーの話題で持ちきりだっただけに、ファンにとってはドキッとする言葉だけれど、ブリトニーはその後に「スーパーボウルだよ!」とシャウト。米時間2月7日に行なわれたNFL優勝決定戦について言及したのだけれど、ブリトニーが「スーパーボウル」と言う前にあえて“タメ”を作ったことから、世間での話題を分かって自虐的にさりげなくネタにしたのではないかと一部のファンは指摘している。

 とはいえ、関係者によればブリトニーは作品そのものは観ていないそうで、「彼女は自分について他の人たちが話していることには絶対に気を取られたくないと思っているので、ドキュメンタリーは観ていません」と関係者は米ETに明かしている。(フロントロウ編集部)

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