メーガン妃が執筆した児童向け絵本に「盗作」のウワサが浮上。しかし、“元ネタ”と言われる作品の著者が、盗作などではないと否定した。(フロントロウ編集部)

絵本作家デビューを飾るメーガン妃

 6月の父の日に合わせて、自身がストーリーを手がけた児童向け絵本『The Bench(ザ・ベンチ)』を出版することを発表したヘンリー王子の妻メーガン妃

 第1子のアーチー(2)が誕生してから初めての父の日に、メーガン妃がヘンリー王子に贈った自作の詩をもとにしたストーリーだという『The Bench』は、そのタイトルの通り、ベンチを舞台に展開する父と息子の絆を描いた作品。

 イラストレーターには、優しくソフトな画風で知られ、アメリカの児童向け絵本に贈られる権威あるコールデコット賞を受賞したこともあるクリスチャン・ロビンソンを迎え、あらゆるバックグラウンドをもつ人々が共感できるよう、「包括的なレンズで父と子の特別な絆を描くため、じっくりと話し合いを重ねて作り上げました」と、夫妻の財団を通じて発表された声明の中で説明されている。


「盗作疑惑」がささやかれる

 ヘンリー王子とアーチーを彷彿とさせるキャラクターも登場する同作だが、メーガン妃の絵本作家デビューが伝えられるや否や、SNS上では、まだ全貌が明らかになっていない『The Bench』を既存のある絵本と比較して、「コンセプトや画風が似ている」と盗作を疑う声が噴出している。

 その作品とは、2018年に出版されたイギリス人絵本作家コリンヌ・アヴェリス著の『The Boy on the Bench(原題)』。

 日本でも『なんでもおんなじ? ふたりはともだち』や『ぽちっと あかい おともだち』といった作品の和訳版が出版されている人気絵本作家のコリンヌが執筆し、ガブリエル・アルボローソが作画を手がけた『The Boy on the Bench』は、確かに、公園に置かれたベンチが舞台となっており、そこに一緒に腰掛ける父と息子の絆について描いた話。

 ベンチを中心に語られる父と子の物語という類似点にくわえて、やわらかな雰囲気の水彩画が採用されていること、先にお披露目されたメーガン妃著の『The Bench』の1ページに、『The Boy on the Bench』に登場する1ページと同様に鳥瞰図(上空から見下ろしたような形式)的な目線で描かれたイラストが含まれることを挙げて、メーガン妃が盗作をしたと一部の人々が疑いの目を向けている。

 ツイッターでは「ヘンリー王子の妻が書いた絵本を買ってお金を無駄にする前に、コリンヌ・アヴェリスとガブリエル・アルボローソの『The Boy on the Bench』を読みなよ。こっちがオリジナルだから」、「メーガン妃は盗作元である作者から訴えられればいいのに! 」といった辛らつな意見もみられる。


コリンヌがメーガン妃による盗作を否定

 騒ぎを聞きつけたコリンヌが、ツイッターを通じて自身の見解を口に。メーガン妃著の『The Bench』に関して、「説明とすでに公開されている抜粋を読みましたが、『The Boy on the Bench』とは同じ物語ではなく、テーマも異なります。私には類似性は見えません」とメーガン妃が自身の作品を盗作したとする疑惑を否定した。

 メーガン妃は、イギリス王室の主要王族として活動していた2019年にも、ゲストエディターを務めた英Vogue誌の表紙が、女優時代に自身が執筆したエッセイが掲載されたある書籍の表紙と酷似していると世間から指摘されたことがある。

 さらに、2020年10月に行なわれた米経済誌Fortune主催のバーチャルサミットで、SNS依存者と薬物中毒者が似ているとする発言をしたが、これがNetflixで配信されているドキュメンタリー映画『監視資本主義: デジタル社会がもたらす光と影』に登場する統計学の専門家の言葉を「パクっている」と騒ぎになったことも。

 過去に何度か盗用を疑われたこともあってか、今回の絵本に関しても、出版前にして難癖がついてしまったよう。

 ちなみに、関係者が米Vanity Fairに語ったところによると、メーガン妃は今後、作家として大人向けの作品も執筆したいと考えているそうで、『The Bench』は以前から抱いていた子供向けの絵本を手がけたいという夢の実現と作家としての可能性を試すための“小手調べ”を兼ねた作品だという。(フロントロウ編集部)

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