ショーン・メンデス流、不安との向き合い方
先日、Zoomでのオンラインイベントで久々に日本のファンと交流したシンガーのショーン・メンデスが、言いようのない「不安」に襲われた時、実際に行なっているという対処法を教えてくれた。
ご存じの方も多いと思うが、ショーンは、強い不安や恐怖を感じることによって日常生活や社会生活に支障をきたす不安障害を抱えていることを公言しており、一時期、Honda「オデッセイ」のCMソングに使用されていた「In My Blood(イン・マイ・ブラッド)」は、不安障害との闘いについて歌っていることでも知られる。
トークセッションのあとに行われた質問コーナーで、ファンのひとりから不安で押しつぶされそうな時にどうすればよいのか聞かれたショーンは、少し考えるような表情を見せたあとこう切り出した。
「まずはとにかく呼吸に集中すること。僕にとって呼吸はとても重要なものなんだ。(何かあった時は)意識的にゆっくり呼吸をするんだ。4秒で息を吸って、8秒で息を吐く。でも一番大事なのは、いずれは過ぎ去るということを自分に言い聞かせることかな。悪いことも良いこともそう長くは続かない。物事はつねに変化している。不安な状態が20分くらい続くこともある。でも、それもそのうち過ぎ去っていく。そう考えるだけで気持ちが楽になる。だから、本当に深刻な時は、(呪文のように)頭の中で『そのうち過ぎ去る。そのうち過ぎ去る。そのうち過ぎ去る』って繰り返し言い聞かせるんだ。そうすることで、ほとんどの場合は少し落ち着くことができるし、乗り越えることができる。でも…。不安との闘いはツラいよね。(解決しようと)頑張って取り組んでいるけど、いまだに苦しめられる。君ができる最善のことは、とにかく君は大丈夫であるということを自分自身に言い聞かせ、自分のことを最優先にしてあげることかな。君の気持ちはよくわかる。まずは呼吸に集中してみて」
ショーンは18歳の時から不安障害と闘っており、「このまま成功し続けることができるのか」、「みんなが自分のことを潰そうとしてる」といった不安や過度な思い込みから、毎週のように泣いていたことを過去に米ELLEのインタビューで語っている。以来、日記を書いたり、瞑想をしたり、メンタルヘルスの不調を防ぐために様々な取り組みをしているショーン。今回、ファンから寄せられた質問を聞いて他人事とは思えなかったようで、親身になって答えていた。
(フロントロウ編集部)