デイヴ・シャペルが公演中に銃型ナイフを持った男に襲われる
アメリカのコメディ界のトップに君臨する大御所コメディアンのデイヴ・シャペルが公演中に武器を持った男に襲われるという事件が起きた。
米現地時間5月3日の夜、カリフォルニア州パサデナにある競技場ローズボウルで行なわれたネットフリックス主催のコメディ・フェスティバル『Netflix Is a Joke: The Festival』のステージでスタンダップコメディを披露していたデイヴに、観客席から駆け上がってきた男が突然タックル。
幸いデイヴにはケガはなく、男はデイヴのボディーガードらによりすみやかに身柄を確保されたが、ロサンゼルス市警の発表によると、引き金を引くとナイフが飛び出す仕組みとなったレプリカの銃を所持しており、デイヴが負傷する可能性も十分にあったという。
観客が撮影した、男がデイヴに体当たりをする様子の動画がツイッターやTikTokを通じて拡散。
Someone just tried to attack Dave Chappelle on stage at the Hollywood Bowl �� pic.twitter.com/PZI3RMRdjD
— Piñata Farms � (@pinatafarms) May 4, 2022
さらに、襲撃後、バックステージへと連れて行かれた男が、デイヴのセキュリティスタッフらから集団で暴行を受ける様子や、その後、腕が反対側に折れ曲がった状態でストレッチャーに乗せられ、病院へと搬送される様子の動画なども出回り、世間に大きな衝撃を与えている。
事件後、イザイア・リーという名の23歳の男は暴行の現行犯で逮捕。現時点では犯行の動機はわかっていない。
自身をめぐる“騒動”にからめてジョーク
マイノリティへの批判的な態度で何度も炎上していることで知られるデイヴは、2021年、Netflixの冠番組『デイヴ・シャペルのこれでお開き』でトランスジェンダーに対する差別的なジョークを展開したことでLGBTQ+コミュニティから大きな反発を受けた。
この際、Netflix社内でも大きな反発を生み、CEOや俳優などが次々とコメントを発表したり、抗議行動としてのストライキも決行されたりするほどの事態に発展した。
デイヴは『Netflix Is a Joke: The Festival』のステージで男から体当たりされた際、一度はその場に倒れ込みながらも、その後パフォーマンスを続行しており、自身のセキュリティチームが男を袋叩きにしたことを「一度やってみたかったんだ」と笑いのネタに。
さらに、米New York Postによると、自身を襲った男について「あれはトランス男性だった! 」と、自身をめぐる騒動に絡めてジョークを飛ばしたという。
犯人の男がトランスジェンダーだという情報はなく、LGBTQ+コミュニティからは、またもや大きな反発が起きている。
ウィル・スミスにビンタされたクリス・ロックがジョーク
『Netflix Is a Joke: The Festival(原題)』には、コメディ俳優のジェイミー・フォックスのほか、アカデミー賞でウィル・スミスの妻ジェイダ・ピンケット・スミスの容姿をネタにしたジョークを放ったことで、ウィルからビンタを受けた騒動が記憶に新しいコメディアンのクリス・ロックも参加していた。
デイヴのパフォーマンスを舞台袖から見学していたというクリスは、デイヴが男からタックルを受ける様子を見て「ウィル・スミスかと思った」というジョークを飛ばして笑いを誘っていたという。(フロントロウ編集部)