『トップガン マーヴェリック』で再現されたビーチシーン
1986年に公開された映画『トップガン』の36年ぶりの続編であり、今年で還暦となったトム・クルーズのキャリア史上最大の大ヒットを記録している『トップガン マーヴェリック』。その成功の理由の1つには前作への敬意と愛があり、トニー・スコット監督からバトンを受け継いだジョセフ・コシンスキー監督は、作中には前作を意識したオマージュを多く入れ込んだ。
そしてそのなかには、“ビーチシーン”も！ 前作でマーヴェリックやグースがビーチバレーボールをプレイしたシーンは名場面の1つとなっており、続編ではビーチフットボールのシーンとして復活。
軍人でパイロット役のキャストたちの肉体美は予告編が公開された時から話題となっていた。このシーンがなくとも、その役どころを考えると、いずれにせよ俳優たちは肉体作りを行なったと思われるが、やはり上半身裸になるシーンの存在は最大のプレッシャーになっていたよう。ハングマン役のグレン・パウエルは、2020年に米Extraのインタビューでこんな裏話を明かしている。
「シャツを脱ぐことには、どれだけの男性不安があるんでしょう。ジムは昼も夜も満員でしたよ。あれほどの不安感は見たことがないですね。一度も。あのシーンを撮影した夜にはみんなでミルクシェイクとテイタートッツを食べに出かけて、派手に遊んで、ビールを飲みました。でも1週間後にトムが、『みんな。あのシーンをまた撮らなければいけない。良くなかった。また撮ることになる』と。すると、みんな昼も夜もジムに戻りましたよ」
とにかく、俳優たちはめちゃくちゃ筋トレに励んでいたよう。プレッシャーの日々から解放されたと思ったら、ふたたび撮影しなければいけないと言われるのは苦痛でしかなかったと想像できるが、それでもジムに戻ったキャストの行動からは、気合いが感じられるというもの。
このシーンにおいては、ルースター役のマイルズ・テラーがとくに人気になっており、マイルズの妻でモデルのケレイ・スペリーはTikTokやインスタグラムを利用し、夫に関するファンの投稿を見つけては爆笑しているそう。
他の俳優たちも努力していたのだが、グレンは米ETのインタビューで、「あのシーンはマイルズのもの」だと言い、ペイバック役のジェイ・エリスは「あれはマイルズ・テラーの専門」だとコメントしていたことから、結果には納得しているよう。
（フロントロウ編集部）
