『ハリー・ポッター』シリーズの宿敵ヴォルデモート卿の名前に込められた意味
J.K.ローリング氏による大ヒット小説で、後に映画化されてこちらも大ヒットすることとなった『ハリー・ポッター』シリーズに登場する主人公ハリー・ポッターの宿敵といえば、シリーズ7作を通してハリーと因縁の闘いを繰り広げる闇の魔法使いであるヴォルデモート卿。
レイフ・ファインズが演じた映画版でのおぞましい風貌を含めて、魔法界で最も恐れられている闇の魔法使いであるヴォルデモート卿。世間では“名前を言ってはいけないあの人”や“例のあの人”と呼ばれており、名前を口に出すことすら恐れられている存在だが、実は“ヴォルデモート”という名前そのものに恐ろしい意味が込められているのをご存知だろうか?
英語では“Voldemort”というスペルで綴られるヴォルデモートという名前は、実はフランス語に由来していて、“vol de mort”というフランス語のフレーズが基になっている。
その意味は、“死の飛翔”あるいは“死の窃盗”。死を超越することを志し、自らの手下のことは“死喰い人”と呼ぶヴォルデモート卿らしい意味が込められている。
トム・リドルの名前の由来は墓地から
ちなみに、ヴォルデモート卿の本名はトム・マールヴォロ・リドル(Tom Marvolo Riddle)で、ヴォルデモートという名前はそのアナグラム“I am Lord Voldemort”になっているのだが、実はトム・リドルという名前にも、ある墓石にちなんでいるという、ちょっぴり肝を冷やすような由来がある。
英BBCによれば、トム・リドルという名前は、スコットランド・エディンバラはグレイフライアーズ教会の墓地にある墓石に入れられた名前からインスピレーションを得たという。シリーズの原作者であるローリング氏はグレイフライアーズ教会の近所にあるカフェで小説の一部を執筆しており、その際にこの墓地を訪れて名前の参考にしたという。
ちなみに、この墓地でローリング氏が発見した墓石がインスピレーションとなって、ミネルバ・マクゴナガルや“マッド・アイ”ことアラスター・ムーディ、ルーファス・スクリムジョールなどの登場人物の名前も誕生したと言われており、グレイフライアーズ教会は世界中の『ハリー・ポッター』ファンが訪れる“聖地”の一つとなっている。(フロントロウ編集部)