レイフ・ファインズがヴォルデモートの杖の秘密を明かす
『ハリー・ポッター』シリーズに登場する主人公ハリー・ポッターの宿敵にして、魔法界における最凶の闇の魔法使いである“名前を言ってはいけないあの人”ことヴォルデモート卿。映画版では名優レイフ・ファインズが演じ、高い演技力で不気味な雰囲気を忠実に再現して話題となった。
赤ん坊だった頃のハリー・ポッターと対峙した際に自らの肉体を失ったヴォルデモートだったが、シリーズ4作目『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』で遂に自らの肉体を取り戻し、以降、ハリーに直接対決を挑む。
ヴォルデモートとハリーの対決といえば、映画版では“死の呪文”である「アバダ ケダブラ」を放つ際に出る緑の閃光がヴォルデモートの杖から出ているシーンが印象的だが、杖を持っているヴォルデモートの手元をよく見ると、実はレイフ演じるヴォルデモートは杖をきちんと手で握って持っておらず、杖を手のひらに乗せているだけというシーンがたびたび登場する。そして他の魔法使いや魔女とは違うその持ち方が、彼の不気味さを一層色濃くした。
映画を観ているなかで、ヴォルデモートの杖がなぜ落ちないのか気になった方もいるだろうが、実は、杖そのものに仕掛けがあったという。
レイフは米GQとのインタビューで、「(原作者の)J.K.ローリングはヴォルデモートを蛇のような人間として描き、彼の動き方にもヘビのような要素を与えた。なめらかで、滑るように静かに動くんだ。プロダクション・デザイナーのスチュワート・クレイグや彼のチームと一緒に、杖をどうすべきかということを話し合った」と、映画では、ヴォルデモートの蛇のような所作を忠実に再現することを心がけたとした上で、杖に施した工夫について次のように明かした。
「フックがついているんだ。手を開いたときに、先端を薬指に引っ掛けることができるんだよ。なので、ほとんど手を開いたまま持つことができる。手から落ちてしまうんじゃないかっていう風に見えることになる」
映画でヴォルデモートの杖が落ちなかったのは“魔法”のおかげではなく、レイフらクルーによる工夫の賜物だったよう。映画を観る時には、ぜひヴォルデモートの杖の持ち方にも注目してみて。(フロントロウ編集部)