ピーチ姫は、何故ピーチ“女王”じゃないの? 昔からファンの間で持ち上がっていたこの疑問が、映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の公開をきっかけに再び注目されている。(フロントロウ編集部)

全く新しい強い女性を体現したピーチ像、それでもまだ「お姫様」?

 1985年発売のゲーム、元祖『スーパーマリオブラザーズ』でヒロイン役として登場して以来、ピーチは「捕らわれの姫君」というイメージが強く、それ以外の背景や生い立ち、年齢などは殆ど語られることがなかった。

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 しかし今回の映画では、ピンクのドレスを脱ぎ捨て、今までのイメージを払拭するような白いバイカースーツを身にまとい、マリオと共闘してクッパからルイージを助け出すという重要な役割を果たしている。一方で、キノコ王国を統治する強い指導者として描かれているにもかかわらず、相変わらず「お姫様」という立ち位置にあるキャラクターでもある。

 そのため、欧米での映画公開後から、現地のSNSやウェブ上の掲示板では、「なぜピーチは統治者なのに女王ではなく姫なのか?」という疑問が飛び交っている。

ピーチの父、キノコ王って?

 じつは、キノコ王国にはピーチの父である「キノコ王(英語ではKing Toadstool、Mushroom King)」というキャラクターが存在し、ゲームには一度も登場したことがないが、1980年代に発売された攻略本『スーパーマリオブラザーズ完全攻略本』の中で初登場している。

 1985年に発売された日本語版では「優しい国王」という言及に留まったが、1987年に発売された英語版では、「王国は、穏やかで平和を愛するマッシュルーム・キング(Mushroom King)と、その娘であるトードストゥール姫(Princess Toadstool)によって統治されていました」と記述されている。ちなみにトードストゥールとは、丸い傘に細い柄を持つきのこのこと。

 キノコ王はその後も、『Nintendo Comics System』をはじめとした海外コミックにも登場。コミックの中では、頼りにならない“おばかキャラ”として描かれており、それゆえに、ピーチ姫が王の代わりにキノコ王国を統治しているのではとも言われてきたが、公式からは詳細は発表されていないことから、長年謎のままとなっている。

 映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』はキノコ王国が舞台であるため、その謎がついに解明されるかと期待されてはいたが、残念ながら今回もピーチ姫は理由分からぬまま“姫”となっている。

日本のお国柄が反映しているという考察も

 そんな“ピーチ姫の謎”について、海外のファンからはこんな考察もあがっている。

 それは、日本の皇室の現制度では女性は皇位を継承できないため、日本生まれのキャラクターであるピーチの現状には、お国柄が反映されているのではというもの。

 ピーチが姫である理由については、このような仮説はあっても、公式見解はないためはっきりしないのが現状。この謎は、続編映画の中で解き明かされるのだろうか?

 ちなみに、ピーチ姫のもう一つの大きな疑問、キノコ王国のお姫様なのに他の住人と違って「人間」の容姿をしているという謎は、公開中の『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』で明らかになっている。(フロントロウ編集部)

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