10月の禁酒チャレンジが話題!1か月でも健康効果はある?


10月になると海外のSNSでよく見かける「Sober October(ソーバー・オクトーバー)」という言葉。直訳すると「しらふの10月」で、10月の31日間をお酒を飲まずに過ごすチャレンジのことだ。どのような取り組みで、1か月だけ禁酒することに意味はあるのか。専門家の見解とあわせてまとめた。(フロントロウ編集部)
英国で定着した募金チャレンジ
ソーバー・オクトーバーは、英国で広く知られる募金型のチャレンジ。参加者は10月1日から31日までお酒を断ち、家族や友人、職場の同僚に“スポンサー”になってもらい、寄付を集める仕組みだ。最低募金額は設けられていない。
2026年は節目の年でもある。アルコールによる害の軽減に取り組む英国の慈善団体アルコール・チェンジUKが、新たな公式チャリティーパートナーとなり、10月1日から新体制でのチャレンジがスタートした。同団体の担当者は「10年以上にわたり、ソーバー・オクトーバーは何千人もの人々が一緒に挑戦し、個人の決意をより大きな力に変えられることを示してきた」とコメントしている。
似た取り組みは世界各地にあり、1月にお酒を断つ「Dry January(ドライ・ジャニュアリー)」や、7月の「Dry July(ドライ・ジュライ)」も知られている。ソーバー・オクトーバーを運営する募金プラットフォームのEzy Raiseは、オーストラリアのドライ・ジュライやカナダの「Dry Feb」も手がけている。
1か月だけでも体は変わる?

「1か月やめたところで意味があるの?」と思う人もいるだろう。米国立アルコール乱用・依存症研究所(NIAAA)の上級科学顧問で生物心理学者のアーロン・ホワイトは、2022年に米CNNの取材に対し、「お酒を飲みすぎる人の多くは脂肪肝になっています。1か月休むだけでも、肝酵素の数値が下がり、肝臓の状態が改善します」と説明している。
さらに、飲酒量を減らしたり禁酒したりすることで、睡眠の質が改善したり、より健康的な食事を選ぶようになったりする人もいるという。ホワイトは、チャレンジは必ずしも一生禁酒するためのものである必要はなく、「いつもの習慣だから飲む」のではなく、飲むかどうかを意識して選ぶきっかけになると話している。
“最初の2週間”を乗り切るコツ

とはいえ、いきなり31日間禁酒するのはハードルが高い。米国で飲酒の悩みを抱える人向けの遠隔医療サービスを提供するOar Healthが発表した2026年の調査では、飲酒頻度が高い人ほどソーバー・オクトーバーの認知度が高い一方、実際に挑戦を予定している人の割合は、その認知度の約半分にとどまった。また、挑戦を「つらそう」と考える人の割合は4倍にのぼったという。同社の顧問を務める精神科医は、「最初の2週間が一番つらい」と指摘している。
前述のCNNの記事で、管理栄養士のナタリー・モカリは、お酒を減らすのはダイエットと似ていて、禁止されるほど欲しくなるものだと指摘。いつもより1杯減らす、飲む日を決める、飲酒の合間に炭酸水を飲む、カクテルを薄めに作るといった方法から始めることをすすめていた。
なお、アルコール・チェンジUKは、アルコール依存の可能性がある人に対し、急に飲酒をやめる前に医師に相談するよう呼びかけている。アルコールへの依存がある場合、突然の禁酒によって重い離脱症状が生じることがあるためだ。
完全に禁酒するか、少しずつ飲酒量を減らすか。10月はまだ3週間ほど残っている。自分とお酒との付き合い方を見直すきっかけにしてみるのもよさそうだ。

















