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女性はなぜオーガズムを諦めるのか?新研究が示す心理

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BY FRONTROW Editorial Dept.
女性はなぜオーガズムを諦めるのか?新研究が示す心理
写真:Getty Images

 異性間のセックスでは、男性に比べて女性のほうがオーガズムに達する頻度が低い。「オーガズム・ギャップ」と呼ばれるこの差は、多くの研究で繰り返し確認されてきた。では、女性はそもそも男性ほどオーガズムを重視していないのか。米ラトガース大学の研究チームが発表した研究は、その問いに意外な答えを示している。(フロントロウ編集部)

「経験できないもの」は大切に思えなくなる

写真:ゲッティイメージズ

 研究を率いたのは、ラトガース大学の元博士課程の学生で、現在は米インディアナ大学に所属するグレース・ウェッツェル。学術誌『Personality and Social Psychology Bulletin』に掲載された論文で、ウェッツェルは「女性が男性ほどオーガズムを重視していないわけではない。でも、それを定期的に経験できないと、重要ではないと考えるようになることがある」と説明している。

 人は一般的に、達成できそうにない目標ほど「どうでもいい」と考えることで、自分の心を守ろうとする。研究チームは、同じことが性的な場面でも起きているのではないかと考えた。

 実験では、成人女性271人に、過去のパートナーとの関係と現在のパートナーとの関係において、オーガズムを「頻繁に経験している」か「ほとんど経験していない」かを組み合わせた架空のシナリオを読んでもらい、それぞれの状況でオーガズムをどれほど重要だと感じるかを回答してもらった。

 その結果、女性がオーガズムを最も重要視しなかったのは、過去のパートナーとも現在のパートナーとも、ほとんど経験していないという設定の場合だった。ウェッツェルは「女性がオーガズムの価値を低く評価したのは、どのパートナーとの関係でも一貫して経験できていない場合だけだった」と話している。

心を守る一方で、ギャップを広げる

写真:Getty Images

 興味深いのは、こうした「あきらめ」が一時的には心を守る役割を果たしていること。オーガズムの重要度を低く評価した女性ほど、性的に満足できない状況でも、パートナーとの関係に対する気持ちが落ち込みにくい傾向が見られた。さらに、278人を対象に1週間の間隔を空けて実施した追加実験でも、同様の考え方の変化が確認された。

 ただし、オーガズムを経験できないシナリオでは、女性は全体的に性的満足度や性的欲求、パートナーとの関係を維持しようとする意欲が低くなる傾向が見られた。さらに男性も、女性パートナーが一貫してオーガズムを経験できていない場合、その重要度を低く評価する傾向があったという。

 ウェッツェルは「男女双方が女性のオーガズムの価値を低く評価することで、女性がオーガズムを期待したり、積極的に求めたりする機会が減り、時間の経過とともにオーガズム・ギャップが固定化していく可能性がある」と指摘している。

「追求の差」という別の視点も

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 オーガズム・ギャップの原因を女性側だけに求めない研究は、ほかにもある。2025年に発表された別の研究では、男性は自分のオーガズムを積極的に求め、パートナーからもそれを支えられていると感じている一方、女性はむしろ相手の快感に意識を向けがちだという「追求の差」が指摘された。この研究の著者は、オーガズム・ギャップは女性同士の性的関係や自慰行為では見られないことから、「女性自身の問題」ではなく、男女の関係のなかで生まれるものだと述べている。

 ウェッツェルは、オーガズムの有無にかかわらず、女性パートナーの快感がきちんと尊重されるよう、カップルで話し合い、互いに納得できる選択をすることが重要だとしている。「別にいいよ」という言葉の裏にどのような思いが隠れているのか、改めて考えるきっかけになる研究かもしれない。

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