ペネロペ・クルス出演のカンヌ監督賞作も。「ラテンビート映画祭」が東京国際映画祭で4作品を上映


スペイン語・ポルトガル語圏の映画を紹介してきた「ラテンビート映画祭」が、今年は第39回東京国際映画祭の中で開かれる。ペネロペ・クルスが出演するカンヌ国際映画祭監督賞受賞作『La Bola Negra(原題)』を含む4作品が上映される。(フロントロウ編集部)
東京国際映画祭の「ワールド・フォーカス」部門で開催
23回目を迎える今年のラテンビート映画祭は、「第23回ラテンビート映画祭 IN TIFF」として、2026年10月26日(月)から11月4日(水)まで開かれる第39回東京国際映画祭のワールド・フォーカス部門に組み込まれる。上映されるのは、スペインとラテンアメリカから届いた最新の話題作4本。チケットの一般販売は10月17日(土)に始まる予定で、詳細は東京国際映画祭の公式サイトで案内される。
目玉はカンヌで監督賞を獲った『La Bola Negra』
ラインナップの中心にあるのが『La Bola Negra(原題)』だ。3つの時代を行き来しながら、クィアの男性たちの人生と欲望を描いた作品で、第79回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で監督賞を受賞した。さらに、第99回アカデミー賞の国際長編映画賞に向けたスペイン代表にも選ばれている。

監督と共同脚本を手がけたのは、ハビエル・カルボとハビエル・アンブロッシ。キャストにはギタリカデラフエンテ、ミゲル・ベルナルデウと並んで、ペネロペ・クルスが名を連ねる。場面写真では、ブロンドのウィッグに軍服姿のペネロペが、兵士たちに囲まれる姿が切り取られている。
映画祭のプロデューサーでプログラミング・ディレクターを務めるアルベルト・カレロ・ルゴは、今年の上映作には対照的な2つの「ボール」があると話す。そのひとつが、ロルカ的なシュルレアリスムに彩られたスペインを舞台に、差別の象徴として描かれる本作の“黒いボール”だ。
マラドーナの伝説のゴールから、ファスビンダーの妻のコンサートまで
もうひとつの「ボール」が、ドキュメンタリー『あの試合』に登場する。題材は、1986年のメキシコW杯準々決勝、アルゼンチン対イングランド戦。マルビナス(フォークランド)紛争後に行なわれたこの一戦で、マラドーナが決めた伝説のゴールをめぐる作品で、ゲーリー・リネカーらが出演する。
メキシコから届く『ハエ』は、年齢も境遇も違う男女の心の交流を描いたフェルナンド・エインビッケ監督作。エキュメニカル審査員賞とベルリナー・モルゲンポスト読者審査員賞を受けた一本で、ルゴはチャップリンを思わせるユーモアを交えたメロドラマだと紹介している。

残る1本は、アルベルト・セラ監督の新作ドキュメンタリー『私の人生の16の瞬間』。ニュー・ジャーマン・シネマを代表する女優で歌手でもあり、ドイツの映画監督R・W・ファスビンダーの妻だったイングリット・カーフェンが、2025年にパリのブッフ・デュ・ノール劇場で開いた一夜限りのコンサートを記録している。
このほか、東京国際映画祭のガラ・セレクション部門で上映されるロドリゴ・ソロゴイェン監督作『愛しい人』にも、ラテンビートは字幕制作で協力している。撮影現場を舞台にした人間ドラマで、スペイン語圏の映画は今年の映画祭のあちこちで顔を出すことになりそうだ。
















