小型犬がクマを撃退!ヨークシャー・テリアの勇敢な行動が話題


アメリカ・ノースカロライナ州で、自宅の庭に入り込んだクマを、小さなヨークシャー・テリアが追い払う動画が拡散している。体格では比べものにならない相手を、なぜ小型犬が追い払えたのか。そこには、ヨークシャー・テリアの意外なルーツとクマの習性が関係している。(フロントロウ編集部)
小さなヨークシャー・テリアがクマを木の上に追い詰める
話題になっているのは、ヨークシャー・テリアのベニー。米BroBibleなどによると、舞台となったのは、アッシュビル近郊のベント・クリークにあるマードック家の庭。迷い込んだアメリカクロクマに向かって、ベニーが吠えながら突進したという。
飼い主が何度呼び戻そうとしても、ベニーは止まらない。小さなベニーに追い回されたクマは、なんと木の上へ避難。木から下りてきたところを再び追いかけられ、庭の裏手にあるフェンスを越えて森へ逃げていった。飼い主は米メディアの取材に対し、ベニーは「大きさに関係なく、庭に入ってきた動物は何でも追いかける」と話している。
ヨークシャー・テリアはもともとネズミ捕りの名手
リボンを結んだ愛玩犬のイメージが強いヨークシャー・テリアだが、もともとは働く犬だった。アメリカン・ケネル・クラブ(AKC)によると、ヨークシャー・テリアはヴィクトリア朝時代の貴婦人たちに愛されるようになる前、イギリスの鉱山や工場でネズミを捕る「ラッター」として活躍していたという。

AKCはその気質を「勝ち気な昔ながらのテリア」と表現している。相手の大きさを恐れずに向かっていくのは、ある意味で犬種本来の気質に沿った行動といえる。
一方、アメリカクロクマは、見た目ほど好戦的ではない。アメリカ各州の野生動物当局などが参加するクマとの共存を目的とした啓発プログラム「BearWise」は、アメリカクロクマは本来、対立や攻撃を好む動物ではないと説明している。バージニア州の野生動物資源局も、クマは犬の吠え声を聞くと、たいてい逃げていくとしている。
日本でも活躍する「ベアドッグ」とは?
こうした犬の習性を活用して、クマを人里から遠ざける役割を担っている犬が、日本にもいる。長野県軽井沢町でクマ対策に取り組むピッキオが、2004年から導入している「ベアドッグ」だ。
ベアドッグは、クマのにおいを察知して吠え、森の奥へ追い払うよう訓練された犬。クマの活動が活発になる6月から10月には、夜間に町内をパトロールしている。2018年には国内で初めてベアドッグの子犬が誕生し、北海道でも札幌市のNPOが2028年にも導入する計画だという。
ただし、ベアドッグは専門的な訓練を受け、ハンドラーと連携して活動する犬だ。BearWiseによると、ペットの犬がクマと争いになった場合、犬が負傷したり命を落としたりする割合は約50%にのぼるという。
ベニーが無事にクマを追い払えたのは、ネズミ捕りの名手として受け継がれてきた気質に、幸運が重なった結果だったのかもしれない。


















