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米ターゲット、ハンプトンズに初出店!赤い看板が消えた理由

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BY FRONTROW Editorial Dept.
米ターゲット、ハンプトンズに初出店!赤い看板が消えた理由
写真:Getty Images

 アメリカの大手小売チェーン「ターゲット」が、ニューヨーク州ロングアイランドの高級リゾート地ハンプトンズに初めての店舗をオープンした。ところが、そこにはおなじみの真っ赤な看板がない。いったいなぜなのか。(フロントロウ編集部)

看板は「白い的」、しかも光らない

 ターゲットといえば、赤い「的(ブルズアイ)」のロゴでおなじみ。遠くからでもすぐに目に入る赤い看板が目印の大型小売チェーンだ。ところが、10月にハンプトンズのブリッジハンプトンにオープンした新店舗は、グレーの外壁に白い縁取り、そしてロゴも真っ白という外観になっている。

 理由は、この地域の厳しい景観規制にある。ターゲットの公式発表によると、ブリッジハンプトンで認められている外装の色は青と白に限られ、看板を内側から照らすことも禁止されている。そこで、白い的のロゴを上から照らすデザインにしたほか、店の前に並ぶおなじみの赤い車止めのポールもグレーに変更した。同社は、このデザインについて「ブリッジハンプトンの海辺の雰囲気を反映するため」と説明している。

試着室は「ビーチの小屋」風に

 こだわりは外観だけではない。米New York Postによると、店内では一般的な蛍光灯の代わりに、籐かごのようなシェードを使った照明が採用されているという。店舗の正面には、アディロンダックチェアを並べたポーチを設置。試着室はビーチのカバナ(更衣小屋)をイメージした造りで、扉には船の丸窓を思わせる鏡が取り付けられている。

 遊び心が光るのが、試着室の壁紙だ。ハンプトンズの住宅でよく見られるトワル・ド・ジュイ柄をアレンジし、ターゲットのマスコット犬であるブルテリアが、地元の馬術大会の会場や有名な風車のそばを駆け回るデザインになっている。店舗デザインの担当者は、「最初は気づかないかもしれないけれど、よく見ると小さなサプライズがたくさんある」と話している。

出店まで7年以上、住民の反応は賛否両論

 約9万平方フィート(約8,400平方メートル)の店舗は、かつて大手小売チェーンのKマートが入っていた場所にある。ハンプトンズ唯一の大型ショッピングセンター内に位置し、ターゲットはこの出店場所を確保するまでに7年以上を費やしたという。同社の不動産担当者は「本当に、私たちに合う場所は1カ所しかなかった」と振り返る。これまで地元住民は、最寄りのターゲットまで車で1時間以上かけて移動する必要があった。

 ハンプトンズは、世界的な富豪やセレブの別荘が立ち並ぶことで知られ、マドンナや元スーパーモデルのクリスティ・ブリンクリーもこの地域に家を所有している。それだけに、SNSでは「ブリッジハンプトンが好きなのは、アメリカのよくある郊外の街とは違うからなのに」と嘆く声が上がる一方、地元出身の住民からは「これが必要だった」と歓迎する声も上がっている。

 ターゲットは、2035年までに全米で2,300店舗以上を展開することを目標に掲げている。同じチェーンでも、街の景観や雰囲気に合わせて店舗の姿を変える出店戦略は、日本の地域限定デザインの店舗にも通じるところがありそうだ。

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