現在、世界には貧困のために満足な教育を受けられない女児が1億3千万人ほど存在している。より明るく豊かな未来のために、男児と比べて蔑ろにされている彼女たちの「学ぶ権利」を訴えようと、貧困や飢餓、疫病に苦しむアフリカの人々をサポートする権利擁護団体のONE(ワン)が世界各国のリーダーたちに向けてオープンレター(公開書簡)を発表。
世界中の人々からの賛同の声に加え、シンガーのレディー・ガガ、女優のブレイク・ライヴリーと俳優のライアン・レイノルズ夫妻、女優のナタリー・ポートマン、シャーリーズ・セロン、バンドU2のボノ、NFL選手のトム・ブレイディ、イギリス王室のヘンリー王子と交際中の女優メーガン・マークルら、総勢80人以上ものセレブたちがこのオープンレターに賛同し、署名を寄せている。
セレブたちの心を動かしたオープンレターの内容とは? フロントロウが全文訳。
リーダーたちへの手紙
もしも良い教育を受けられなかったら、あなたたちは今とは同じ場所には居なかったでしょう。
貧困というのは性差別的なもので、現在、世界中では1億3千万人にもおよぶ女の子たちが「学ぶ」という基本的な権利を否定されています。
もしも教育を受けられない女の子たちをを集めて一つの国を作ろうとしたならば、その人口は日本やドイツよりも多く、地球上で10番目に規模の大きな国となります。
全ての子供たちには良い教育を受ける権利があるはずです。それにも関わらず、最も貧しい国々の女の子たちは、男の子たちと比べてその権利を得られない場合が多いのです。
「教育」は貧困から抜け出すために必要不可欠なもの。受けられる教育がたった1年間増えることで、彼女たちが将来得る収入の額はぐっと増え、彼女たちの家族は豊かになり、そして彼女たちが属する社会や国全体までもがより豊かになるのです。
私たちには、この1億3千万人の女の子たちが、教育を受けることにより、将来的に病気の治療法を見つけたり、戦争を終わらせたり、すばらしいテクノロジーを発明したり、産業に革命を起こしたりする可能性をこれ以上無駄にする余裕は無いはずです。
彼女たちが学校に通い、良質な教育を受けるための権利を保証するために、私たちは溝を埋めて結束する必要があります。
そして、まずは、リーダーの皆さんにそうしてもらう必要があるのです。
今のあなたたちがあるのは、教育を受けることができたからこそ。
そしてあなたたちには、多くの女の子たちがあなたたちと同じように活躍する手助けをする力があるのです。
今こそ、正しい信念と必要な資金と共に行動を起こし、政治が人々のためにできることを証明してください。まずは、最もそれを必要としている人たちから始めてほしいのです。
このONEのオープンレターへの署名は日本からでも参加が可能。集められた署名入りのメッセージは3月8日の国際女性デーに世界中のリーダーたちの元へと正式に届けられることになる。