男女に平等な権利を求めるフェミニズム運動が世界で存在感を強めるなか、セレブが夢中になっているフェミニストTシャツがある。
「わたしたちは皆フェミニストであるべき」
シンガーのリアーナや女優のナタリー・ポートマンなど多くのセレブが着用しているのが、ディオール(Dior)の「We Should All Be Feminists(訳:わたしたちは皆フェミニストであるべき)」というフェミニストTシャツ。
女性として初めてディオールのアーティスティックディレクターに就任したマリア・グラツィア・キウリが手掛ける2017年春夏コレクションでお目見えしたこのフェミニストTシャツは、ランウェイに登場した時から大きな話題に。
ランウェイではこのTシャツにミッドナイトブルーのシアーなチュルスカートが合わせられ、新時代の女性の強さと優雅さが表現された。
トップセレブたちが愛用
ディオールの「We Should All Be Feminists」Tシャツは多くの重要なイベントで登場している。
女優のナタリー・ポートマンはドナルド・トランプ大統領の就任翌日に全世界で開催された女性の人権を訴えるデモ「女性のマーチ」のLAデモにこのTシャツを着て参戦。「私たち女性は指導的立場に就くことを目指し、同じ状況にいる女性を応援しましょう」とスピーチをおこなった。
同じ「女性のマーチ」のNYデモに参加したシンガーのリアーナは、デモに参加した翌日にディオールの「We Should All Be Feminists」Tシャツを着た写真をインスタグラムにアップ。フェミニストの結束を呼び掛けた。
ほかにも、現在フランスにて催されているパリ・ファッションウィークでは、人気ファッションブロガーのキアラ・フェラーニやクリスティーナ・バザンが「We Should All Be Feminists」Tシャツを着て歩く姿をキャッチ。
さらに女優のジェニファー・ローレンスも、独Harper's Bazaar誌の表紙にて着用している。
©Harper's Bazaar Germany
スローガンは2014年のエッセイより
ディオールが今回のフェミニストTシャツに使用した「We Should All Be Feminists(わたしたちは皆フェミニストであるべき)」というスローガンは、ナイジェリア出身の作家チママンダ・ンゴズィ・アディーチェが2014年に執筆した同名のエッセイがもとになっている。
チアマンダは「We Should All Be Feminists(わたしたちは皆フェミニストであるべき)」と題されたスピーチもおこなっており、「男性・女性」というジェンダーが個人に「どうあるべきか」という縛りを与えており、そんなジェンダーに対する期待から解放されて自分らしく生きられたらどれだけ幸せか、という考えを提案。このスピーチの音源はビヨンセの曲「フローレス」にも使用され、YouTubeでは日本語字幕つきのものが視聴可能。
(※日本語字幕で見るためにはYouTube上の日本語字幕の設定をONにして)
チアマンダの考えに共感したディオールのアーティスティックディレクターのマリアが制作した「We Should All Be Feminists」Tシャツは、今後発売される予定。
Text & Photo: フロントロウ編集部(FRONTROW)/ Sonia Kim、スプラッシュ/アフロ、Gil-Gonzalez Alain/ABACA/ニューコム, Instagram