浮世離れした超スリム体型のモデルたちがトップを争うファッション業界で、数年前からじわじわと革命を起こしている1人のモデルがいる。彼女の名前はアシュリー・グラハム。
グラマラスでセクシーなボディに美しい顔立ちが魅力の現在28歳の彼女は、ここ数年で市場を大きく拡大している「プラスサイズ(大きめサイズ)」を取り扱うブランドの広告や、より現実的な女性像を世間に広めようとするファッション誌などのエディトリアルに多数登場。
昨年には、米ビジネス・オブ・ファッション誌が選ぶ「ファッション界で最も大きな影響力を持つ人々」の1人にも選ばれ、現代のファッション業界を象徴する重要な存在として知られている。
アシュレイをモデルにしたバービー人形も誕生。
「私は自分の体を使って、世の女性たちに“完璧”を求めなくたって良いということを伝えようとしているの」と語り、普段からありのままの美しさを受け入れることをアピールしているアシュリー。
そんな彼女が、今週インスタグラムで公開したある写真とメッセージに称賛の声が寄せられている。
<アシュリーが公開した「女性だったら見られたくないアレ」の写真とは?
仕事のためフィリピンに滞在中のアシュリーは、空き時間にビーチでくつろぐ様子の写真を公開。そこにバッチリと写っていたのは、女性だったらできればあまり見られたくない、太ももにくっきりと浮き上がったセルライトだった。
そのことを承知の上でこの写真を投稿したアシュリーは、こんなコメントを添えて世の中の女性たちにメッセージを投げかけている。
私はちゃんとエクササイズもするし、健康的な食生活も送ってる。私はこのありのままの自分の姿が大好きよ。脂肪がついてることも、ぽっちゃりしてることも、セルライトも全然恥ずかしいことだとは思わない。あなただって、自分の体を恥ずかしいなんて思わなくて良いのよ。#サイズを超えた美しさ #ありのままの自分を愛して
このアシュリーの投稿には28万件を越える「いいね」が。さらに、「普通の女性ならセルライトぐらいあって当然よね」、「あなたは世界中の女性たちのインスピレーションの源よ」、「シェアしてくれてありがとう」と彼女のメッセージに共感する声が数多く寄せられていた。
「ありのままの自分を愛する=開き直る」ではない
今回のセルライト写真の一件も然り、以前から、女性たちはメディアが創り出した“理想の女性像“を目指す必要はないと訴えているアシュリーだけれど、彼女が世間の人々に伝えようとしているのは「開き直り」や「諦め」などではない。
以前行われたThe Edit誌とのインタビューでアシュリーはこんな風に語っていた。
洋服のサイズがXSだろうとXLだろうと、自分の体をちゃんと気遣って、きちんとエクササイズをしていれば健康でいられるわ。世間が設定した美の基準に合わないからって、ネガティブ思考になるのではなく、自分自身にきちんと「愛してる」と伝えてあげることが大切なの。
この言葉の通り、日頃から激しいワークアウトに励む姿や、食べたいものは我慢せずに食べるものの、きちんと節度を守って健康的な食生活を心がけている様子などをSNS上で公開しているアシュリー。
ウェイトトレーニングに励む動画を公開。
他人の目を気にして窮屈な生き方をするよりも、自分に正直にハッピーな毎日を送る彼女の生き方に共感し、励まされている女性たちはとても多い。
Text & Photo: フロントロウ編集部(FRONTROW)/Ayumi Nakazawa、ニュースコム、Instagram/Ashley Graham