世界トップクラスのモデルがランウェイを歩いた同イベントで、過去のショーとは大きく違うある革新的な変化が見られた。
その変化とは、モデルたちのヘアスタイル。
これまでのモデルたちのヘアスタイルは…
これまでヴィクシーのショーと言えば、ブランドのイメージに合わせて統一感を出すため、モデルたちのヘアスタイルはみんな、超ロングのエクステをつけて太めのコテを使って巻いたビーチウェーブと呼ばれるボリューミーなアレンジに統一されていた。
今年のモデルたちのヘアスタイルはこう変化!
しかし、今年は、ヘアスタイルに関する決まりを取り払い、モデルたちがそれぞれ自分の普段の髪型を活かした自由なアレンジでランウェイを歩くことが許可された。
もちろん、なかには、自分の希望でエクステをプラスするモデルも居たけれど、ありのままのヘアスタイルで登場することを選ぶモデルたちがほとんど!
専属ヘアスタイリストが明かす変化の理由
今年のショーのヘアを担当したスタイリストのサラ・ポテンパは、この変化についてニュースサイトRefinery29にこう話している。
女性たちにありのままの美しさに誇りを持って欲しいという想いを込めて、この決断に至りました。
髪が短めだから、くせ毛だからといって、エクステやウィッグで誤魔化すのはやめたんです。総勢51人のモデルたちに「ありのままの自分が一番美しい」と感じて欲しかったから。
エンジェルの1人、サラ・サンパイオのヘアをスタイリングするサラ(スタイリスト)。確かに、サラの髪にはエクステが装着されていない。
変化のキッカケとなったあるモデルの存在
そしてブランドが今年、この変化を決断する後押しをしたのが、アンゴラ人モデルのマリア・ボルゴの昨年のショーでのヘアスタイル。
2013年から毎年ヴィクシー・ショーに登場してきたマリアは、2015年のショーで初めて、縮れたショートヘアの地毛を活かしてランウェイに登場。
その姿を見た世間の人々から絶賛の声が寄せられたことをキッカケに、ブランドは今年、すべてのモデルに対して好きなヘアスタイルでランウェイに立つことを許可することに。
今年のファンタジー・ブラのお披露目役となったジャスミン・トゥークスのストレッチマークが写った未修正写真が公開された際にも、「より現実的な女性像をアピールしている」と世間から好評だったヴィクシー。
ブランドが「ありのままの美しさ」を現代の女性たちに提案していくうえで、今回のショーでのモデルたちのヘアスタイルの変化も、小さいようで、実はとても大きな第一歩につながったのではないだろうか。