アメリカの女性ライターエリザベス・ギルバートの自伝的小説をもとに制作され、日本でもヒットを記録した女優のジュリア・ロバーツ主演の映画『食べて、祈って、恋をして』(2010年公開)。
ある大人の女性が、ある日突然「自分探しの旅」に出かけ、外国で出会った人々とのふれあいやあらゆる経験を通じて人生を見つめなおし、真実の愛を見つけるというこの物語は、世界中のたくさんの女性たちの人生観に影響を与え、記憶に残る作品として今も愛され続けている。
著者のある告白とは?
そんな物語の主人公リズのモデルとなった著者のエリザベスが、先週、自身のフェイスブックへの投稿を通じてある告白をした。
その告白とは、彼女が15年来親友として親しくしてきた女性と現在は恋人として交際しているということ。
エリザベスは、今年7月に約9年間連れ添った夫と離婚。この夫とは、『食べて、祈って、恋をして』の物語の中で主人公が結ばれる「フェリペ」として描かれ、映画では俳優のハビエル・バルデムが演じた人物だった。
長文メッセージの中でエリザベスは、夫との離婚が親友女性への愛情に気がついたためだと認め、「私は彼女を愛していて、彼女も私を愛しているわ」と素直な気持ちを綴った。
彼女が自分の気持ちに気づいたきっかけ
同投稿の中で、恋人のレイヤが膵臓と肝臓のがんに侵されていることも明かしたエリザベス。
「レイヤの病気を知った瞬間、心の底に隠れていた秘密の抜け穴の扉が開いたようだったわ。自分自身の存在意義がその穴から抜け落ちて、それからはもう、彼女のことだけしか考えられなくなったの」と、彼女への想いに気づいた瞬間のことを振り返っている。
現在は闘病中のレイヤの傍で、彼女の回復を祈り、献身的にサポートしているエリザベス。
長年連れ添った夫と別れ、同性の恋人との人生を選んだ彼女の「どんな時でも自分の気持ちに正直に生きる」という姿勢は、作品中で描かれた女性像から変わっていない。
小説や映画の中では、男性との真実の恋を見つけたところで終わっていたけれど、彼女の人生の旅はまだまだ続き、また別の物語を紡ぎ始めていたようだ。