女優が怒りのツイート
問題となるツイートをしたのは、『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』でギンズバーグ役を演じるジェイミー・デンボ。彼女は怒りを抑えきれない様子で、5回に分けてこんなツイートした。
「43歳の私では、57歳の男性の妻を演じるには『年を取りすぎてる』って言われたわ」
「ああそう、しかもそのキャラクターには18歳の娘がいるの。私は、18歳の子供の母親になるには『年を取りすぎてる』のよ」
「57歳の俳優の、実際の奥さんの年齢は、少なくとも50歳を超えているわ。でもこのクソ野郎は、TVドラマでの結婚相手は最高でも38歳がいいんだって」
「しかも『初婚』なのよ。再婚相手じゃないの。まだそっち(再婚相手)の方が納得いくわよ」
「ハリウッドはクソ」
ジェイミーのツイートによると、彼女はその俳優よりも14歳も年下にもかかわらず、57歳の相手にしては「年を取りすぎている」という理由で役を断られたとのこと。まったくもって納得いかないその理由にファンも相手の俳優の名前を明かすように求めたものの、ジェイミーは「アメリカの宝だから」という理由で俳優の名前を明かさなかった。
以前から問題になっていた
ハリウッドでは、男性俳優が何歳になっても作品に起用されるのに対し、女性は年齢を重ねるごとに起用されにくくなっていく、という現状が。そのため、実は女優の年齢が問題となるのはこれが初めてではない。
過去にも、さまざまなセレブが「女優の年齢差別」問題に言及している。
マギー・ギレンホール
(映画『ダークナイト』の女優)
「ハリウッドで女優をやるなかで、すごくがっかりさせられることがあるの。それには本当にいつも驚かされるのよ。私は今37歳なんだけど、最近55歳の俳優の恋人を演じるには年を取りすぎているって言われたの。本当に驚いちゃったわ。嫌な気分になったし、怒りも感じたけど、でもそのあとは笑っちゃったわ」―エンタメ系サイトThe Wrapにて
オリヴィア・ワイルド
(ドラマ『The OC』の女優)
「最近聞いたことで一番おもしろかったのは、私がその役柄を演じるには洗練され過ぎてる、って言われたことね。私は、『あら、それいいわね』って感じだったわ。その意見は好きだったの。役はもらえないけど、でも私はとても洗練された人物なんだ、ってね。でもあとになって、彼らが実際には『年取ってる』って言ってたことが分かったの。ハリウッドの言葉を翻訳してあるシートが欲しいわ。エージェントがあなたに伝えた言葉が、本当はどんな意味だったのかって(分かるように)」―ラジオ番組『ハワード・スターン・ショー』にて
アン・ハサウェイ
(映画『プラダを着た悪魔』の女優)
「(若い女優に役を奪われることについて)文句は言えないわ。だって私もその恩恵を受けてきたから。20代前半のころ、50代の女性について書かれた脚本の役を貰ったことがあるの。そして今30代になって、『なんで24歳の女優がこの役をゲットしたわけ?』って思うことがあるわ。でも私もそんな24歳だったことがあるから、動揺しちゃいけないの。そういうものだから」―Glamour誌にて
そのほか、映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のゾーイ・サルダナや、映画『マッドマックス:怒りのデスロード』のシャーリーズ・セロンなども、この問題について語っている。
また、この件に関しては、2013年にエンタメ系ニュースサイトVultureがジョニー・デップ、トム・クルーズ、ブラッド・ピットら人気俳優の恋人や妻を演じた女優の年齢について分析を実行。
その結果、俳優たちは30歳、40歳と年を重ねていっているにも関わらず、相手役の女優の年齢は一緒に上がっていくことはなく、依然として20代から30代に留まっていることが明らかになった。