ジェンダー・イークアリティー(男女平等)の象徴
世界140カ国以上で50年近くに渡って愛され続けている子供向け教育番組の『セサミストリート』に現代社会を反映した新しいキャラクターが登場した。
性別による差別を無くす、ジェンダー・イークアリティー(男女平等)の象徴として誕生したのは、カラフルなヘアに黒縁メガネが特徴のキャラクター「ジーラク(Zeerak)」。
アフガニスタン版『セサミストリート』の『バグチーシムシム』に登場するジーラクは、学ぶことが大好きで好奇心旺盛な4歳の男の子。
「ジーラク」という名前にはアフガニスタンの言語で「聡明な」、「才能がある」などの意味がある。
ジーラクは、昨年、女の子たちに希望を与える目的で誕生した番組史上初となるイスラム系女性キャラクターのザリ(Zari)の弟で、大のお姉ちゃん子の彼は、姉の影響で「女性をリスペクトすること」の大切さを心得えている。
アフガニスタンでは、現在60%もの子供たちが学校教育を修了することができず、そのうちの3分の2が女児とされており、ザリとジーラクには、幼い子供たちに男女平等の意識を芽生えさせるという目的とともに、教育の大切さを訴えるという意味も込められている。
現在のところ、ザリとジーラクが登場するのはアフガニスタン版のみ。しかし、男女平等が声高に叫ばれる現代の流れを反映した同キャラクターたちの誕生には、世界中から称賛の声が上がっていることから、今後、世界各国の『セサミストリート』で彼らの活躍を見ることができる日も、そう遠くは無いかもしれない。