忌まわしきセクハラ犯を「パグ化」
米映画界だけでなく社会全体を巻き込む一大騒動へと発展した大物映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ問題。彼の長年にわたる悪行が明るみになったことが発端で、世間でも多くの女性たちが過去に男性から受けたセクハラや性的暴力被害などを告発し、現在も大きな議論が交わされている。
この「Space Pug Safe Space(スペース・パグ・セーフ・スペース)」と名づけられた無料の拡張機能は、ネット記事内などに表示されるハーヴェイの写真を自動で宇宙をテーマにしたパグ犬の写真に差し替えてくれるというユニークなもの。
この拡張機能をダウンロードすると、ハーヴェイだけでなく、当時未成年だった俳優へのわいせつ事件が明るみになったドラマ『ハウス・オブ・カード』の俳優ケヴィン・スペイシーや、複数の女性の前で局部を露出した人気コメディアンのルイ・C・K、そして、昨年の大統領選中に過去のセクハラ発言やわいせつ行為が取り沙汰されたドナルド・トランプ大統領の名前をなどをネット検索すると、彼らの写真も一部パグの写真に自動変更される仕組みとなっている。
開発者はセクハラ被害女性
一見、単なる冗談のように見えるこの拡張機能だが、じつは、開発したのは自身も過去に性的暴行の被害に遭った経験があるという女性コメディアンのジェン・ウェルチ。
米メディアのデイリー・ドットに語ったところによると、ジェンは、忌まわしきセクハラ犯の顔を「愛され犬」であるパグの写真にすり替えることで被害者たちのトラウマを少しでも和らげたいという願いからこの拡張機能を制作したという。
現在は英語のみの検索に対応しているが、自身で「パグ化」したい相手の名前を登録してカスタマイズすることもできる。有名人たちのセクハラや性犯罪が次々と告発されているが、今後、「パグ化」の対象となる人物は増え続けるのだろうか。