全米1位のペンタトニックスに何があった?
3度のグラミー賞受賞、2度の全米1位獲得、総動画再生27億回突破。驚異の快進撃をつづけていたペンタトニックスにとって、2017年も順風満帆な1年になるはずだった。
全米1位のグループからの脱退
しかし5月、低音とリズムのかなめであるベースのアヴィが突然の脱退を発表。
家族を必要とするとき、または彼らに必要とされるときに一緒に過ごせないこと、そして、圧倒されたときや、ただ一人になりたいときに、それが叶わなかったことは、僕にとっては辛いことでした
ーアヴィ(公式フェイスブックにて)
ベースがいないとパフォーマンスができない…
ペンタトニックス(=5音音階)が4人組になったことは、グループとしての方向性を失わせるほどのショックをメンバーに与えたという。
僕らは、ベースがあってこそパフォーマンスできる。曲の大半は、ベースを入れたものが定型だからね。
この大きな変化を経験して、グループの行く先が分からなくなったから、僕達はものすごく不安にもなったんだ。かなり怖いことだった。
ーメンバーのスコット(オフィシャルインタビューより)
4人での初の新作は、クリスマスアルバム
「ベース抜きで曲を作ることは不可能(スコット)」と言っていたペンタトニックスが、全米1位を獲得した2016年発売の『ペンタトニックス・クリスマス』に新録5曲を追加したデラックス版『ペンタトニックス・クリスマス(ジャパン・デラックス・エディション)』をリリース。
ベース不在をカバーする策とは?
①ひとりの不在を4人の存在でカバー
4人での初の新曲「飼い葉の桶」では、アヴィ脱退で失った音を、手をすり、ひざや胸を叩いて出す、ペンタトニックスの感動レベルのパフォーマンスが見られる。
ケヴィンだけになったリズム・セクションで、リズムとベースをどうやって創ろうか考えたんだ。それで、指を鳴らす音と、手を叩く音を入れたんだよ。
2作前のクリスマス・アルバムの「ホワイト・ウィンター・ヒムナル」でやったことと似ているんだけど。それで手拍子をするメンバーと指を鳴らすメンバーとに分けて、ケヴィンが所々でベースを歌ったんだ。
ースコット(オフィシャルインタビューより)
②スペシャルパフォーマーが参加
次に解禁された新曲「輝く日を仰ぐとき/How Great Thou Art」では、ジェニファー・ハドソンをフィーチャリング。グラミー賞受賞シンガーというビッグパフォーマーが、グループに新たなダイナミックを与えた。
③ゲストベースを招待
ペンタトニックス級のビッググループとなれば、本作から凄腕ヴォーカリストを加入させることはさほど難しい問題ではなかったはずだが、グループは完璧にフィットする"神声"を探すことにこだわる。
そのため、本作のほかの新曲では、ゲスト・ベース・ヴォーカリストの助けも借りられている。
誰をグループに加えるかについては、本当にすごくこだわっているし、慎重になってるんだ。すごく大事なことだから。
(ゲストヴォーカリストと)一緒に数ヶ月やったら、次にまた新しい人を探して一緒にやって、それを何度か繰り返すかもしれない。様子を見ながらやっていくつもりなんだ。
正式なメンバーを決めることに関しては、すごく慎重に考えてるんだよ。
ースコット(オフィシャルインタビューより)
今回、リードシングルの「ひいらぎかざろう」でマット・セイリーが、「レット・イット・スノー!レット・イット・スノー!レット・イット・スノー!」でリノ・セルマーがゲストとして参加。
次のステージに進む前の変革期にいるペンタトニックス。それは、本作のジャケットにも表れている。
2016年版ではメンバー全員が楽しそうにソファーに座っていたが、新録5曲が追加された今回のデラックス版では、プレゼントだけがソファーに静かに座る。
次作までに新ベース担当が加入する可能性もあり、そうすればジャケットには再びメンバーが姿を現すはずで、本作は「4人組のペンタトニックス」の幻のアルバムになるかもしれない。
奇跡のテクニック!
ペンタトニックスのヒット曲集
最新作をゲットする前に、ぞわっとするほど超絶なペンタトニックスのパフォーマンスをチェック!
第57回グラミー賞で、最優秀インストゥルメンタル/アカペラ・アレンジメント部門”獲得
■ダフト・パンク・メドレー
キング・オブ・ポップの歴代曲を振り返る
■マイケル・ジャクソンの進化
ジェニファー・ハドソンとのゴスペル楽曲
■輝く日を仰ぐとき feat.ジェニファー・ハドソン
鳥肌が立つほど美しい歌唱
■ハレルヤ
親日家!日本語マッシュアップ・カバー
■パフューム・メドレー
第58回グラミー賞で、2度目の“最優秀インストゥルメンタル/アカペラ・アレンジメント部門”獲得
■くるみ割り人形(ロシアの踊りトレパーク)
ダンスソングも声だけで完璧に表現
■ホエア・アー・ユー・ナウ
メンバーそれぞれのアイデンティティをさらけだした、メッセージ性の高い内容が胸をつく
■イマジン
クリスマスの定番曲!
■ジョイ・トゥ・ザ・ワールド
全米1位を獲得した2016年の大ヒット・クリスマスアルバムに、新録5曲を追加したアルバム『ペンタトニックス・クリスマス(ジャパン・デラックス・エディション)』は、現在発売中。
『ペンタトニックス・クリスマス(ジャパン・デラックス・エディション)』
発売中 2,400円+税(SICP-5631)
収録曲
1. 神の御子は今宵しも
2. 神が喜びを下さるように(ほしかげさやけき)
3. ホワイト・クリスマス feat. マンハッタン・トランスファー
4. クリスマスを我が家で
5. アップ・オン・ザ・ハウストップ
6. クリスマス・シング・アロング
7. コヴェントリー・キャロル
8. ハレルヤ
9. コールデスト・ウィンター
10. グッド・トゥ・ビー・バッド
11. メリー・クリスマス、ハッピー・ホリデイ
12. ひいらぎかざろう
13. 輝く日を仰ぐとき feat. ジェニファー・ハドソン
14. 飼い葉の桶で
15. レッツ・イット・スノー! レッツ・イット・スノー! レッツ・イット・スノー!
16. ハレルヤ feat. ザ・ストリング・モブ
購入リンク:https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?associate=SMO&cd=SICP000005631
日本公式サイト:http://www.sonymusic.co.jp/artist/pentatonix/