ラッパーのエミネムがシンガーのエド・シーランとの異色コラボを果たした楽曲「リバー」のMVで自身の主演映画『8Mile』(2002年米公開)以来約15年ぶりとなる演技に挑戦した。

混沌とした「不倫」描く作品

 2017年12月にリリースされた自身通算9作目となる最新アルバムの『リバイバル』に収録されているエドとのコラボ曲「リバー」が音楽ファンを唸らせているエミネム。

 前週から予告されていた同曲のMVが遂に公開され、そのまるで短編映画かのような同作で、エミネムは既婚女性との禁断の恋に翻弄される男性を熱演している。

 冒頭で、夫からのDVに悩む不倫相手の女性に「彼が居なくたって、私はずっとあなたと一緒になりたかったわよ」と感情的に告げられ、「なんで?俺がエミネムだからか?」と語気を強めるエミネム。

 カメラの前で「愛とは何か?」を問われ、「俺の私生活は良いことばかりのハイライトなんかじゃないぜ」と答えるエミネムに対し、エドが「お互いへの信頼が必要」と語り、楽曲がスタートする。

画像1: ©Eminem/ Youtube

©Eminem/ Youtube

 ボクシング・ジムで出会った夫を持つ女性と恋愛関係に発展してしまったエミネムが、彼女とジム外で会う姿を盗撮したような映像や、ホテルで密会する2人の様子をスマホのカメラで撮影した生々しい映像なども盛り込まれた、まるでリアリティ番組でも見ているかのような演出に。

 終盤には、なんと相手女性がエミネムの子どもを妊娠していることが判明するも、その事実を告げられたエミネムが「冗談だろ!? 」、「俺たちの関係はただの遊びだったはず」と取り乱し、「お前だって妊娠だけは絶対できないって言ってたじゃないか」なののゲス発言が飛び出す泥沼の展開に…。

画像2: ©Eminem/ Youtube

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 この展開は、同曲の「何て言って欲しいんだ?/しばらくの間は楽しんださ/ お前の笑顔は好きだったけどな」、「本当は止めたくなんてなかった/でも、ちくしょう、これ以上、生まれて来なかった子供のためにつくウソなんてあるかよ? 」という歌詞とリンクする内容となっている。

 映像の最後で「この曲は自分にとってどんな意味を持つ?」と問われたエミネムは、「この曲は…今まで心の中に抱えて来た感情を打ち明けてさっぱりする、って意味があるよ」と答えており、あたかもこの物語が過去に実際に彼の身に起きたことかのような含みを持った終わり方に。

 MVのあまりにもリアルな映像に加え、実体験を歌詞にすることが多いエミネムだけに、世間では「もしかして実話なのでは?」という憶測まで持ちあがっている。

 

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「リバー」のレコーディング中のエド&エミネム。

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