過熱する「ニッキーVSカーディ説」
カーディ・B(25)の待望のデビューアルバム『インベージョン・オブ・プライバシー』が大ヒットを記録しているなか、昨年末から姿を消していたニッキー・ミナージュ(35)が、「バービー・ティングズ」と「チュン・リー」の新曲2曲を引っさげてスポットライトの下に戻ってきた。
ほぼ同じタイミングで新曲とニューアルバムがリリースされ、2人の女性ラッパーがチャートを争うこととなり、「ニッキー派」と「カーディ派」のファンによる議論が激化。
以前からたびたびウワサされてきた、ニッキーとカーディの不仲説への関心も再び高まっている。
ニッキーとカーディの関係に亀裂が入った大きなきっかけとなったのが、2017年末に2人が揃ってフィーチャング参加したミーゴスの楽曲「モータースポーツ」。
同曲のMVでニッキーだけが別のセットで撮影していたことや、カーディのインタビューでの発言によって、2人の関係に暗雲が漂い始めた。
カーディは当時のインタビューで、同曲について「ミーゴスのメンバーのクエヴォからオファーされたの。大物の2組とコラボできるなんて、デビュー間もない私にとって完璧な機会だと思った」と語った。
その一方で、ニッキーとの関係性について問われると「話す程度」と言葉を濁らせ、「私が曲を聴いた時はニッキーのパートはまだ完成してなくて、今とは全然違う歌詞だった」と説明。この発言がきっかけで、“ニッキーが後輩に負けないようにあとからラップの内容を収録しなおした”というウワサが囁かれ始めた。
こうしたことからニッキーとカーディの不仲説に拍車がかかるも、それを問われるとカーディは「ネットが作り上げたもの」だと否定。ニッキーも、同曲のMVで共演できなかったのはスケジュールが合わなかっただけだと説明した。
そんな2人の関係について、今回ついにニッキーが口を開いた。
「カーディにすごく、すごく傷つけられた」
新曲のPRのため、久しぶりにインタビューに応えたニッキーは、さっそくカーディとの“確執”について問われると、「そんなもの存在するの?」ときっぱり否定。
デビューから様々な記録を更新しているカーディについて「カーディやすべての新人女性ラッパーを称える」「カーディは全力を注いできたと思うし、彼女の成功を祝福する」と実力を認めるコメントをしつつも、問題となったカーディの「全然違う歌詞だった」という発言について胸の内を語った。
「ひとつだけカーディにすごく、すごく傷つけられたのは、『モータースポーツ』がリリースされた後のインタビューでの発言よ。本当に傷ついた。私だったら、デビューしたての頃に今の私くらいのステータスの女性アーティストと同じ曲でフィーチャリングさせてもらえたら、相手を褒めたたえて感謝の言葉しか口にしない。でも彼女はすごく怒った感じで、私について『曲を聴いていない、歌詞を変えた』とばかり言ってた」
カーディの発言によって様々な憶測が広がり、ニッキーを批判する世間の声が増えたことも語ったニッキー。
これを受けて、昔から可愛がっていた存在であるクエヴォに助けを求めたけれど、結局なにもしてくれず、「みんなに悪者扱いされた」と、当時の心情も涙ながらに明かした。
ニッキーは2010年にデビューアルバム『ピンクフライデー』で輝かしい功績を残し、アルバムがミリオンセラーとなった初めての女性ラッパー。現在の地位まで登りつめ、女性ラッパーの活躍を後押ししてきた。
こうしたなかで、期待の新生として2017年にカーディがデビュー。デビュー早々、テイラー・スウィフトからチャート1位を奪う快進撃をみせている。
さらに2017年は、ヒップホップ/R&Bがついにこれまで最も売れた音楽のジャンルとして1位(※)をキープし続けていたロックを初めて上回り、最も売れた音楽ジャンルとなった年でもある。
※1991年から調査が開始されたニールセンのランキング結果による
男性上位と言われるヒップホップ界で、女性ラッパーが2人も同時期にチャートを賑わし、業界をリードする勢いでヒットを飛ばしているのは未だかつてないこと。
そんなニッキーとカーディの間で盛り上がる不仲説。その盛り上がりぶりは、数年前に世間を騒がせたドレイクVSミーク・ミルのバトル並みに大きくなりそうな勢いにある。
この注目度の高さは、さすが、業界をけん引する女性ラッパーたちと言える。